僕たちの暮らす日本には47の都道府県が存在します。
その中で最北端に位置するのが『北海道』。
この北海道、日本で唯一『道』という名称が付いています。
北海県、北海都、北海府とは言いません。
では何故北海道は『道』なのでしょうか?
この記事では、北海道の『道』の由来についてお伝えしていきます。
北海道の『道』とは?
古代の行政区画
まずは、昔の日本が採用していた『行政区画』について解説します。
行政区画と言うとちょっと難しいですが、現在で言うところの『関東』とか『九州』と言った一定地域のことだと思っていただけばOKです。
では昔はどのような行政区画に分かれていたかと言いますと、
- 東山道(とうさんどう)
- 東海道(とうかいどう)
- 北陸道(ほくりくどう)
- 山陽道(さんようどう)
- 山陰道(さんいんどう)
- 南海道(なんかいどう)
- 西海道(さいかいどう)
に分かれていました。
このように昔は『道』で行政区画が分かれていました。
これを七道と言います。
なんか聞いたことある〇〇道
では、七道はそれぞれどの辺りだったのか見ていきましょう。
【東山道】
おおよそ現在の中部地方~関東地方~東北地方あたりが東山道と呼ばれていました。
【東海道】
この辺りが東海道。南関東辺りから静岡県~愛知県までが東海道です。現在の東海道新幹線も、この地域を通っていますね。
【北陸道】
ほぼ現在の北陸地方と同じ地域に当たります。新潟県~富山県~石川県~福井県~京都の北あたりです。北陸自動車道などにも名残が見えますね。
【山陰道】
現在の中国地方の北側ですね。鳥取県~島根県のあたりです。
【山陽道】
一方こちらは中国地方の南側。岡山県~広島県~山口県が山陽道にあたります。この辺りを通るのが山陽新幹線ですね。
【南海道】
南海道は分かりやすいです。現在の四国です。
【西海道】
西海道も非常にわかりやすいですね。現在の九州です。
後から追加された北海道
もうお分かりかもしれまんが、北海道の『道』は昔の行政区画である『〇〇道』から来ています。
しかし、七道が一般的だった頃、北海道は『蝦夷地(えぞち)』と呼ばれていました。
『北海道』という名称になったのは明治時代になってからです。
五畿七道と『みちのく』の由来
なお京都周辺(大阪、奈良など)は七道に含まれていません。
当時、京都周辺は畿内と呼ばれていました。
京都周辺を具体的に挙げると、昔の国名(現在の県名みたいなもの)で言うところの山城、大和、和泉、河内、摂津の5つの国が該当し、これらをまとめて『畿内』と呼びます。
そして、『畿内』と前述の『5つの道』を総称し『五畿七道(ごきしちどう)』と言います。
この五畿七道が昔の日本の行政区分でした。
なお、現在の東北地方を『みちのく』と呼んだりすることありますよね。
この『みちのく』の語源も七道にあります。
東北地方は東山道に属します。
畿内を中心として東山道を進んでいくと辿り着くのが東北地方。
東山『道』の一番奥のほうにある場所。
『道(みち)』の奥(おく)
『みちのおく』が訛って『みちのく』
と呼ばれるようになったのです。
まとめ
ということで、北海道の『道』についてでした。
まとめると、日本がかつて採用していた行政区分『五畿七道』の名残で、北海『道』と名付けられたのでした。
この他にも、日本各地の地域名にはそれぞれ由来があります。
他の地名の由来が知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。