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拓麻呂です。
『譲位(じょうい)』の意味ってご存知ですか?
メディアなどでは『退位』と言っていたりもするので、『譲位』と『退位』の違いが非常に分かりにくいと感じています。
この記事では『譲位』の意味、そして『譲位』と『退位』の違いを、簡単に解説します。
譲位と退位
譲位の意味と退位との違い
まずは『譲位』の意味についてお伝えします。
『譲位』とは、その名と通り『位を譲る』ことです。
つまり『天皇陛下が皇太子殿下に位を譲る』という意味ですね。
なので、2019年には平成が終わり、天皇の譲位が行われます。
一方『退位』は『位を退く』ということなので、あくまで『天皇陛下が位を退く』という意味だけを表す言葉です。
ちなみに、譲位をして位を退いた天皇陛下は『上皇(じょうこう)』となります。
『上皇』とは『太上天皇(だいじょうてんのう)』となります。
『後鳥羽上皇』とか『後白河上皇』などは有名かと思います。
昔は譲位は珍しくなかった
明治以降は、その時代の天皇陛下(今上天皇)が亡くなる(崩御)と、新たな天皇陛下が誕生していましたが、日本史全体を見ると、今上天皇がご存命中に譲位するというのは、普通にありました。
平成までの間に、全部で125代の天皇がいらっしゃいますが、その内の57代が攘夷によって皇位継承を行っています。
なので、現代人の感覚だと『譲位』は耳慣れない言葉なのですが、日本の歴史全体で見ると、決して珍しいことではありません。
退位ではなく譲位
平成の世が終わると報道された時、メディアでは『退位』という言葉で表現されることが多かったと思います。
確かに、今上天皇が位を退くので『退位』ではあるのですが、結果的に皇太子殿下に位を譲ることになるので『譲位』と呼ぶのが正解です。
日本の歴史上『退位』っていう言葉は使われませんし、『退位』だけで終わってしまうと、次の天皇陛下が不在になってしまいますので、やはり『譲位』とするのが相応しいのかなと思います。
まとめ
まとめると・・・
譲位は『天皇陛下が皇太子殿下に位を譲ること』。
退位は『天皇陛下が位を退くこと』。
そして、平成から次の時代へ移る際は、『退位』ではなく『譲位』と呼ぶのが相応しい。
ということになります。
以上、攘夷と退位の違いでした。
譲位と共に元号(改元)が変わりますので、元号の豆知識も知りたい方はコチラをご覧ください。
では、今回はこの辺で!
ありがとうございました。