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拓麻呂です。
幕末・・・
時代が大きなうねりを見せた、日本史でも人気の時代。
そんな幕末にはたくさんの見せ場がありますが、その中でも特に歴史の重要な1ページとなった出来事。
『江戸無血開城』
勝海舟と西郷隆盛と言う傑出した人物が見せた奇跡の1ページ。
当時、世界一の人口を誇っていた大都市 江戸に1滴の血も流す事なく和平を成し遂げた偉業。
その根底あったもの。
それは勝海舟と西郷隆盛の心にも間違いなく存在していた日本精神。
神話の時代から続く日本人の体に流れる精神性。
日本人の源流が成し遂げた奇跡の1ページ。
それが『江戸無血開城』なのです。
日本神話の精神が生んだ奇跡の江戸無血開城
無血開城とは?
では、まず『江戸無血開城』を簡単にお伝えします。
この無血開城に至る経緯としてあるのが『鳥羽・伏見の戦い』です。
この戦いで、西郷さんや大久保利通が属する明治新政府が、旧幕府軍を撃破。
鳥羽・伏見の戦いは、新政府軍の勝利を決定付ける戦いとなりました。
敗れた旧幕府軍の江戸幕府十五代将軍『徳川慶喜』は江戸へ逃亡。
そんな慶喜に対し、新政府軍はダメ押しの追討令を発し、江戸へ進軍します。
この時、軍を率いていたのが西郷さんです。
新政府軍は、1868年3月15日を江戸総攻撃の日と定めます。
ここで、江戸を守る為に登場するのが、旧幕府の陸軍を率いていた勝海舟です。
この時、徳川慶喜は既に諦めモードになっており、謹慎の身となっていました。
そんな慶喜に代わって、対応に奔走したのが勝海舟なのです。
もし、このまま西郷さん率いる新政府軍が江戸の町に攻め込んできたら・・・
多くの庶民の血が流れる・・・
何の罪もない多くの人々が犠牲になる・・・
そんな悲劇は、なんとしても阻止せねばならない・・
勝海舟は、江戸総攻撃を阻止する為、山岡鉄舟という人物を介し、西郷さんに直談判を申し入れます。
勝海舟と面識のあった西郷さんは、この要請を受け入れます。
江戸総攻撃を2日に控えた3月13日。
江戸の薩摩藩邸で、幕末を代表する2人の英雄が顔を合わせます。
後世に語り継がれる奇跡の会談が実現しました。
2日間に渡る会談の末、勝は旧幕府軍は武装解除、江戸城の明け渡しを条件に、江戸総攻撃の中止を実現させます。
江戸に一滴の血を流すことなく、これまで反目し続けてきた明治新政府と旧幕府の和解がここに成立しました。
これが、後世に語り継がれる『江戸無血開城』です。
日本神話と重なる江戸無血開城
この無血開城を実現した、西郷さんと勝海舟の会談。
僕はこの会談に、日本人の源流が見え隠れしているように感じます。
日本神話に『出雲の国譲り』というお話があります。
日本国を作り上げた大国主(オオクニヌシ)という神様に対し、天照大御神(アマテラス)が、国を譲るよう要求する神話です。
自らが作り上げた国土を明け渡すよう命じられたオオクニヌシ。
普通であれば、ここで争いが起こるはずです。
そんな無茶苦茶な要求をされれば、武力衝突が起こるのは当然です。
最初は若干の抵抗を感じたオオクニヌシでした。
しかし、オオクニヌシはアマテラスの要求を飲み、自分を出雲大社に祀ることを条件にして国を明け渡します。
(これが出雲大社創建の由来です)
オオクニヌシとアマテラスは一切争うことなく、話し合いで事を治めるのです。
まさに、オオクニヌシが勝海舟。
アマテラスが西郷さん。
神話とは、荒唐無稽なおとぎ話ではありません。
その国の国民性を形作る源流です。
意識は無いかもしれませんが、その国の国民性、精神は神話を源流とし、そして神話を語り継いできた歴史が形作っています。
話し合いで事をおさめる。
問題が起きても争わず、協調して解決する。
東日本大震災で見せた日本人の姿がそれを物語っています。
西郷隆盛と勝海舟という2人の傑出した人物。
そんな2人の『日本人』が見せた、奇跡の和平交渉『江戸無血開城』
無血開城は、まさに幕末の国譲り。
僕は江戸無血開城に、そんな日本人の源流を見ています。
もう一人の立役者『篤姫』
この無血開城は、旧幕府に対するイギリスの圧力も大きかったと言われています。
江戸が戦火を被ることで、日本との貿易に支障がでることを恐れたためです。
そして、最後に無血開城を実現した立役者もう一人の人物に触れておきます。
天璋院(てんしょういん)
篤姫の名で知られた女性です。
西郷さんと郷里を同じくする篤姫も、無血開城を実現する大きな働きを見せました。
↓そんな篤姫と西郷さんの視点から紐解く無血開城の記事はコチラ↓

では、今回はこの辺で!
ありがとうございました。