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『若者にこそ日本神話を知ってほしい』拓麻呂です!
今回は有名な神様たちに登場していただきます。
天照大御神(アマテラスオオミカミ)
月読命(ツクヨミノミコト)
須佐之男命(スサノオノミコト)
いろいろなゲームなどにも登場しているので、名前だけはご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?この三柱の神様は三貴子(さんきし、みはしらのうずのみこ)と呼ばれる非常に尊い神様です。
今回は、この三柱の神様たちがどのように誕生したのか見ていく事にしましょう。
※なお以下の内容は古事記に準拠しています。日本書紀では微妙に異なる場合もあるのでご了承ください。
よく聞く名前の神様誕生のお話
黄泉の国から生還したイザナキ
なんとか黄泉の国から生還したイザナキ。しかし、汚らわしい黄泉の国へ行ったことにより、イザナキの体は穢れ(けがれ)てしまいました。
穢れとは、忌み嫌われるもので、洗い清めなければなりません。
イザナキは川で穢れを洗い流し、身を清めます。
この穢れを洗い清める行為を『禊(みそぎ)』と言います。
なお現在でも禊の風習は残っています。神社参拝の時に水場で手を洗い、口をゆすぎ、そして参拝という流れが一般的ですね。これが神社参拝の前に身を清める行為、つまり『禊』に相当します。本来であれば禊とは全身を洗うのですが、なかなかそうもいかないので手を洗う事で禊としているのです。
アマテラス、ツクヨミ、スサノオ誕生
この禊により、イザナキの脱ぎ捨てた服や、洗い落とした垢から沢山の神様が現れます。そして体を清めたイザナキは最後に顔を洗いますが、この時に有名な神様三柱が誕生します。
左目を洗った時に『天照大御神(アマテラス)』
右目を洗った時に『月読命(ツクヨミ)』
鼻を洗った時に『須佐之男命(スサノオ)』
この三柱の神様を『三貴子(さんきし、みはしらのうずのみこ)』と呼ばれています。そしてイザナキは三貴子の誕生を大いに喜び、それぞれに役割を与えます。
アマテラスには高天原(たかまのはら、たなまがはら)の統治を、
ツクヨミには夜の世界の統治を、
スサノオには海原の統治を命じます。
このようにして、我々も知っている有名な神様は誕生したのです。
ツクヨミについて
これまではイザナキとイザナミがお話の中心でしたが、ここからはアマテラスやスサノオのエピソードが展開されます。アマテラスは天の岩戸隠れ、スサノオはヤマタノオロチ退治のお話が有名ですね。
ではツクヨミはと言うと・・・
これを最後に古事記には、全く登場しなくなります。
なお日本書紀には若干登場するようですが。

最初に現れた神様(アメノミアカヌシ)も登場したと思ったら、いきなり隠れてしまい二度と出てきません。

アメノミナカヌシは最初に現れた重要な神様、ツクヨミも三貴子の一角を担う重要な神様。であるはずなのに、登場以降全く出てこない・・・。実に不思議です。
しかしながら、この不思議さが我々人間の探究心をくすぐるのではないでしょうか?様々な研究者がその意味を探り、様々な解釈が生まれています。
日本神話はアメノミアカヌシ、ツクヨミを重要な位置付けとしながらも、何故活躍の場を伝えていないのか?古事記は何を物語っているのか?実に神秘的であり、日本神話への興味は増すばかりです。
結局、人間は神様に翻弄さる存在なんですね。
なお日本神話の詳細な展開を知りたい方は、この本がおススメです。
日本神話とは、どんな物語なのか?気になる方はこちらにご入場ください。
では、今回はこの辺で!ありがとうございました。