永遠のヒーロー!坂本龍馬が人気の理由!って言うか何をした人なの?

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人物のエピソード

ご来訪ありがとうございます。

拓麻呂です。

 

日本の偉人で人気のある人物。

  • 源義経
  • 織田信長
  • 真田幸村
  • 吉田松陰
  • 西郷隆盛

ざっと上げると、おおよそこんな感じかな?と思います。

 

そして、その中でも最も人気があって、みんなが大好きな人物!

 

坂本龍馬

 

日本人なら誰でも知っていて、大河ドラマでもイケメンが演じて、みんな大好きな坂本龍馬。

 

そんな龍馬は、なぜこんなにも人気があるんでしょうか?

 

今回は、そんな龍馬が人気の理由と、その実績に迫っていきたいと思います。

 

 

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永遠のヒーロー!坂本龍馬

出典:国立国会図書館ウェブサイト『近代日本人の肖像』より

龍馬の活躍

ではまず、龍馬が日本史に与えた影響と活躍を確認してみましょう。

 

薩長同盟の仲介

坂本龍馬の活躍と言えば、まずこれを外す訳にはいきません。

 

薩長同盟です。

 

龍馬は、幕府の『勝海舟』が主催する海軍操練所で学んでいた経験があります。

その航海に関する知識、経験を評価した薩摩藩からの出資により、『亀山社中』が誕生しました。

この『亀山社中』は、日本初の株式会社です。

 

そのころ、雄藩である薩摩と長州は対立しており、戦争でドンパチするような犬猿の仲。

特に長州は薩摩(や会津)の影響で、朝敵にされた経緯があり、薩摩を非常に憎んでいました。

 

しかし、日本を近代化させるためには、長州、薩摩の協力は不可欠と判断した龍馬が動きます。

 

そこで、龍馬は当時の長州と薩摩が抱えていた悩みに着目します。

 

長州は度重なる戦争で兵器が足りない。

一方の薩摩は米が足りない。

 

なら長州が薩摩に米を売り、薩摩が長州に兵器を売る。

 

持ちつ持たれつの関係を築き、長州と薩摩を同盟に導く!

この時、両藩の仲介役として活躍したのが亀山社中であり、坂本龍馬なのです。

 

薩長同盟が実現したことで、歴史は明治維新に向けて一気に加速していきます。

 

 

言い換えるなら、薩長同盟とは『物流』によって成立した同盟とも言えます。

龍馬って『脱藩浪士』とか言われたりしますが、実際は亀山社中を仕切っていた商売人です。

つまり、薩長同盟は『物流』とか『商売』で成立した同盟なのです。

 

これが龍馬の面白いところです。

一般的には、同時代の西郷隆盛とか、桂小五郎とかと同じ括りで『維新志士』に括られがちですが、本質的には、ちょっと立ち位置が違う人物なんですね。

 

西郷さんとかは、普通に軍事力とか政治力で国を変えようとしましたが、龍馬は『商売』で国を動かそうとしていたんです。

 

なお、よく言われる話ですが、薩摩の西郷隆盛、長州の桂小五郎の会談の席に龍馬も同席しており、意地を張って口を開かない両者に対し、龍馬が一喝して会談が成立したという説は、後世の創作とされています。(その事実を示す史料が無いため)

 

 

大政奉還の原案『船中八策』

さらに龍馬の実績として広く知られているのが『船中八策』です。

船中八策とは、新しい日本の国家方針を示したものです。

 

船中八策は、龍馬が夕顔丸という船の中で、後藤象二郎に語ったものだと言われています。

 

内容はこんな感じです。

  1. 大政奉還
  2. 上下両院の設置による議会政治
  3. 有能な人材の政治への登用
  4. 不平等条約の改定
  5. 憲法制定
  6. 海軍力の増強
  7. 御親兵の設置
  8. 金銀の交換レートの変更

これが、後に明治維新を決定づける『大政奉還』の原案であるとされ、龍馬の評価を押し上げています。

 

ですが、船中八策は後世の捏造であるとの見方が強いのが現状です。

また、船中八策で示した内容は、当時から同様の案を唱えていた人も多く、龍馬独自の発案では無いとも言われています。

 

 

龍馬が人気者になった理由

龍馬が歴史的な活躍は、この2つくらいです。

と言うか、特筆すべき活躍は『薩長同盟』くらいです。

 

では、なぜ龍馬が日本史の人気者になったのか見ていきましょう。

 

日露戦争の勝利は龍馬の影響?

まずは、これです。

 

近代化したばかりの日本が、大国ロシアと激突した日露戦争。

 

日本海海戦では、秋山真之や東郷平八郎の活躍で、ロシアのバルチック艦隊を蹴散らすなど、日本が大勝利した戦争です。

 

ある時、明治天皇の夢枕に龍馬が現れ、日本の勝利を保証すると予言したそうです。

 

それが、当時の新聞で取り沙汰され、噂が一気に広まった為、坂本龍馬の名が世間に認知されつるようになります。

 

小説『竜馬がゆく』の影響

次はコレ。

恐らく、これが最も影響しています。

 

司馬遼太郎先生の小説『竜馬がゆく』です。

1960年代に執筆された『竜馬がゆく』は、当時爆発的な人気となりました。

 

この作品の竜馬は、剣術に長け、誰からも好かれる、先見の明がある、細かいことは気にしない颯爽とした青年として描かれています。

まさにスーパーヒーローです。

 

司馬先生の小説は、細かく史料を読み込んで執筆されており、しばしば史実と誤認される場合があります。

 

そこに、当時の爆発的ヒットが重なり、多くの人が『坂本竜馬という人は日本を変えたヒーローだったんだ』という認識が広まり、現在の坂本龍馬の印象に大きく影響しています。

 

ですが、司馬先生の作品は、あくまで小説。

司馬先生は、この作品の主人公を『坂本竜馬』と表記しています。

実在したのは『坂本龍馬』です。

 

これは、『竜馬』は創作したヒーローですよ!という司馬先生からのメッセージでもあります。

 

現在広まっている坂本龍馬のイメージは、司馬先生の小説の影響がとても大きいのです。

 

ちなみに『竜馬がゆく』は、とても面白い小説です!

司馬作品の中でもNo.1に挙げる方も多く、司馬先生を代表する小説です。

 

歴史を小説として楽しむ場合は、非常におすすめです!!

 

日本人に好かれやすい龍馬の生涯

極めつけはコレです。

 

『判官(ほうがん)びいき』という言葉をご存知でしょうか?

 

判官びいきとは、志半ばで非業の最後を遂げた人物に対する同情です。

日本人は、この判官びいきを非常に好み、英雄視する傾向があります。

 

日本人に人気のある人物を例に見てみましょう。

 

 

源義経

平家を滅ぼす大活躍を見せるも、兄の頼朝に疎まれ平泉の地で非業の最後を迎える

 

織田信長

天下統一を目前にして、明智光秀の謀反に合い、本能寺に散る

 

真田幸村

生涯に渡り徳川家康を苦しめ、大阪夏の陣で家康をあと少しのところまで追いつめるも、一歩及ばず討ち取られる

 

吉田松陰

日本を変える為、高い志を掲げ、多くの志士を育て上げるも、安政の大獄により志半ばで斬首

 

西郷隆盛

明治維新を成し遂げ新政府樹立を実現するも、盟友 大久保利通と対立し、西南戦争で新政府軍に敗れ自害。

 

 

そして、龍馬もまさに判官びいきを英雄視する、日本人好みな最期を迎えます。

 

坂本龍馬

日本を変えるという志を持ち、薩長同盟を実現するも、幕府の刺客に襲われ、近江屋で非業の最後を遂げる。

 

 

どうでしょうか?

日本人が好きな人物って、歴史的には敗者なんです。

 

鎌倉幕府を開き武家政権を樹立したのは、義経ではなく『源頼朝』です。

戦国時代に最後に笑ったのは、信長でも幸村でもなく『徳川家康』です。

維新後、実質的に近代化を推し進めたのは、松陰先生でも西郷さんでもなく『大久保利通』です。

 

源頼朝、徳川家康、大久保利通・・・

彼らは、義経や信長や龍馬に比べると、全く人気がありません。

 

判官びいきを好む日本人の性質に、龍馬の生涯が見事に合致した。

これが、現在の龍馬人気を形作る、大きな理由なんです。

 

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とは言え龍馬はカッコイイ

という事で、坂本龍馬が人気になった理由を見てきました。

 

意外と活躍の場が少ない龍馬の実像。

そして、後世が作り上げた龍馬の印象と、日本人に好まれる龍馬の生涯。

 

そう考えると、龍馬って日本史にそれほど影響がなかった人物なのかな?とも感じてしまいます。

 

ですが、薩長同盟の功績は大きいですし、多くのドラマで描かれる龍馬の最後は、やはりグッとくるものがあります。

 

何より、人気が凄まじい龍馬を入り口として、日本の歴史に興味を持ってくれる人がいるのは、とても喜ばしいことです。

 

これまでも、そしてこれからも、龍馬にはカッコイイままでいてもらって、歴史への入り口として活躍していってほしいなって思います!

 

 

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では、今回はこの辺で!!

ありがとうございました。