『キラキラ共和国』ネタバレなしで感想レビューとおすすめポイント

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書評・レビュー

キラキラ共和国を読了。

本書のポイントをサクッと一言でお伝えすると・・・。

キラキラ共和国のポイント
「家族の絆の大切さ」を再確認させてくれるとても温かい物語

 

この記事では、キラキラ共和国の大まかな展開や見所、オススメできる人できない人、作品の特徴など、ネタバレを避けつつご紹介していきます。これから読んでみようか悩んでいる方は、ぜひ参考になさってください。

 

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書籍データ

書名:キラキラ共和国

著者:小川糸さん

項数:328ページ(文庫版)

【あらすじ】(「BOOK」データベースより引用)
亡き夫からの詫び状、憧れの文豪からのラブレター、大切な人への遺言…。祖母の跡を継ぎ、鎌倉で文具店を営む鳩子のもとに、今日も代書の依頼が舞い込みます。バーバラ婦人や男爵とのご近所付き合いも、お裾分けをしたり、七福神巡りをしたりと心地よい距離感。そんな穏やかで幸せな日々がずっと続くと思っていたけれど。『ツバキ文具店』続編。

【筆者の所感】

まず最初に、キラキラ共和国を読む際の注意点ですが、本書は「ツバキ文具店」の続編になります。ツバキ文具店で出てきた人物も多数登場しますし、ツバキ文具店を読んでいないとよく意味が分からない箇所もあります。さらに、何と言っても「キラキラ共和国」というタイトルの由来が、ツバキ文具店を読了していることが前提になっています。

 

タイトルが「ツバキ文具店」から「キラキラ共和国」に変わってはいるものの、感覚としては「ツバキ文具店の下巻」と言っても差し支えない内容になっています。

なので、この記事ではツバキ文具店を読んでいる方を前提としてお伝えしていきますのでご注意ください。

 

ツバキ文具店を未読の場合は、まずはツバキ文具店を読んでみることをおすすめします。

 

↓ツバキ文具店のネタバレなし書評はコチラです。↓

『ツバキ文具店』ネタバレなしで感想レビューとおすすめポイント
この記事では、ツバキ文具店の大まかな展開や見所、オススメできる人できない人、作品の特徴など、ネタバレを避けつつご紹介していきます。これから読んでみようか悩んでいる方は、ぜひ参考になさってください。

 

こんな人にオススメ

「キラキラ共和国」をおすすめしたい方を3つのポイントに絞ってお伝えします。

あなたにおすすめしたい3つのポイント
  • ツバキ文具店が好き
  • 家族物の作品が好き
  • 鎌倉在住

 

おすすめ① ツバキ文具店が好き

すでにお伝えした通り、キラキラ共和国はツバキ文具店の続編で、ツバキ文具店の物語から約1年後の物語になっています。主人公はもちろん「ポッポちゃん」こと鳩子です。

ツバキ文具店だけでも物語は完結しているのですが、キラキラ共和国ではその後ポッポちゃんがどうなったのかが判明するので、ツバキ文具店を読んで面白かったと感じた方には、ぜひ読んで頂きたい作品です。

 

ポッポちゃんは代書屋を続けているので、手紙が大きなテーマになっているのも基本的には変わっていませんし、ツバキ文具店と同じく、ポッポちゃんが代書した手紙が随所に登場します。(今作ではQPちゃん直筆の落書き?や七夕の短冊なども出てきます)

 

他にもバーバラ夫人や男爵、QPちゃんなど、ツバキ文具店で印象深かった登場人物もでてきますので、ツバキ文具店が好きな方には特にオススメです。

 

おすすめ② 家族物が好き

ツバキ文具店では、代書を通じて人と人との繋がりを大切さを伝えてくれる作品でしたが、キラキラ共和国では「家族の繋がり」がテーマなのかなと感じました。

 

ツバキ文具店では、先代が亡くなって身寄りもなく一人暮らしをしていたポッポちゃんでしたが、キラキラ文具店では立場が少し変わっています。また、ツバキ文具店ではハッキリわからなかった、ポッポちゃんと関わりのある人物が意外な形で登場します。

これ以上はネタバレになるので詳しくはお伝えできないのですが、ツバキ文具店の時とは立場が変わったポッポちゃんを取り巻く人物たちが、ほっこりする「家族の繋がり」の素敵さを伝えてくれる作品です。

 

ツバキ文具店と同じく優しい物語ですので、家族物が好きな方は安心して読み進められるでしょう。

 

おすすめ③ 鎌倉在中

キラキラ共和国は、ツバキ文具店と同様には神奈川県の鎌倉が舞台になっています。なのでツバキ文具店と同じく、登場するお店や神社仏閣などは実在するものとのことなので、鎌倉に土地勘のある方は、さらに楽しめると思います。

 

オススメできないケース

逆に「キラキラ共和国」は「スリル感満点の作品が好き」といった方には、あまりおすすめできないかもしれません。

ツバキ文具店と同様に、全体的にほっこりする物語なのでハラハラドキドキするような手に汗握る物語ではありません。

個人的にはツバキ文具店よりはびっくりする展開もありましたが、手に汗握るスリリングな作品を読みたい場合は、他の作品を読むのをおすすめします。

 

「キラキラ共和国」感想

読後感は良い?悪い?

読み終わったあとに温かい気持ちになります。ツバキ文具店で読了後にほっこりする余韻を感じた方は、今作でも良い読後感を味わえるでしょう。読了後に「キラキラ共和国」のタイトルに対し、素敵な余韻を感じられる作品です。

優しい気持ちになりたい方には、ぜひ読んで頂きたいです。

 

感動する作品かどうか?

確かに感動もするのですが、自分の場合、「涙がこぼれる感動」というよりは「心が温かくなる感動」といった感じでした。

 

読みやすさは?

ツバキ文具店と同じく非常に読みやすい作品です。ツバキ文具店を読了した方はもちろん、読書初心者の方でも問題ありません。

 

登場人物の魅力はある?

こちちらもツバキ文具店と同じく、どの登場人物も個性豊かで魅力的です。ただ、ツバキ文具店の時よりも登場回数が増えた人物もいれば、逆に減っている人物もいます。

個人的には、いろいろな人物の魅力が強く発揮されていたのはツバキ文具店で、特定の人物の魅力にフォーカスしているのがキラキラ共和国かなと感じました。

 

物語への没入感は?

前述の通り、キラキラ共和国は手に汗握る物語ではないのですが、ツバキ文具店の時とは立場の変わったポッポちゃんの心の葛藤が繊細に描かれており、読んでいて退屈することはありませんでした。

 

またツバキ文具店の時と同様、代書屋として物語であることには変わっていません。なのでポッポちゃんに元には、様々な想いを抱えたお客さんが代書の依頼にやってきます。なので「ポッポちゃんがお客さんの「想い」にどんな手紙で応えていくのか?」という大きな楽しみがあるので、ツバキ文具店を楽しめた方は、キラキラ共和国でも十分な没入感を得られるでしょう。

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総評とまとめ

ツバキ文具店は「ご近所さんたちを通じての人と人との繋がりの素晴らしさ」を感じられたのに対して、キラキラ共和国は「家族の繋がりの温かさ」を再認識させてくれる作品です。

普段一緒にいることの多い家族だからこそ、その存在の大切さをついつい忘れてしまうこともあります。だからこそ、家族の繋がりを当たり前と感じることなく、感謝の気持ちを忘れないようにしたいなと感じました。

ほっこりした気持ちになりたい方はぜひ読んでみてください。

 

【文庫】

【単行本】