日本に現存している中では最古の歴史書「古事記」。日本の神話や古代天皇の事績が書かれている、とても重要な歴史書です。
昨今、日本国内でも神話の重要性が再認識され始め、古事記にチャレンジしようと考えている方も多い印象を受けます。
しかし、古事記には「難しそう」という印象がありますし、書店に行けば現代語訳された本や漫画がたくさん売っており、どれを選べば良いのかわからないというケースも多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、古事記が好きでブログ記事まで書いている筆者が、初めて古事記を読まれる方にオススメの書籍などを計8つに厳選してお伝えします。
現代語訳されていることは大前提とし、漫画や文庫に限らず幅広く紹介していきますので、あなたに最適な古事記を選ぶ参考にして頂ければ幸いです。
古事記を硬派にじっくり楽しみたい方へ
「初心者でも古事記をしっかり楽しみたい、かと言って漫画には抵抗がある・・・」と言う方は本書がオススメ。
筆者が最も愛読しているのが本書です。もはや、何度読み返したかわからないほどです。当ブログの記事も、本書で学んだ知識がベースになっています。
古事記の全編を網羅しているうえ、難しい部分などにも詳しい解説があるので、ただ古事記を読んだだけでは理解できないことも把握でき、教養の幅も広がります。
古事記を物語として楽しみながら読めますので、初心者はもちろん、これまで漫画しか読んでこなかった人など、幅広い方にオススメできる一冊です。
本書を読み終えた後、きっとあなたも日本が好きになっていますよ。
途中で挫折しそうで心配な方へ
古事記の面白い部分や重要な神話を抜粋しているので、とりあえず古事記の雰囲気を掴むのには最適です。古事記の内容を全て網羅しているわけではないのですが、だからこそ入門用と言える一冊でしょう。
また本書は「ビギナーズ・クラシックス 」というシリーズで、様々な古典を初心者向けにシリーズ化しているので、とても安定感がありますよ。
まずは古事記の大枠を図解で把握したい方へ
上記の「ビギナーズ・クラシックス 」と同じく、本書も「いきなり古事記を読んで挫折したらどうしよう・・・」とお悩みの方におすすめです。
本書も古事記の内容を網羅しているわけではないのですが、「ビギナーズ・クラシックス 」と大きく異なる点は「図解」だという部分です。
「ビギナーズ・クラシックス 」は読み物としての性格が強いのに対し、本書は読み物としての性格が減少している代わりに図解が加わっています。
どちらも古事記のイメージを把握するのに適した入門書ですので、ぜひお好みの方を選んでみてください。
漫画で古事記を楽しみたい方へ No.1
「活字の本を読んでいると眠くなる・・・」という方には本書がオススメ。やはり漫画の方が親しみやすいと言う方も多いのではないしょうか?
漫画なので視覚的にも楽しめ、内容が頭に入ってきやすいです。また、登場する神様にも感情移入しやすいかと思います。
古事記の細かい部分まで全編網羅しているわけではありませんが、要点は押さえているので初めての方には問題ないかと思います。
漫画以外の詳しい解説も入っていて理解度も深まりますので、まずは漫画でライトに楽しみたいと言う方にオススメの一冊です。
漫画で古事記を楽しみたい方へ No.2
マンガの場合、イラストのタッチが苦手という場合もあるので、もう一冊ご紹介させて頂きます。
本書の特徴としては、上記の「マンガ 面白いほどよくわかる!古事記」に比べてページ数が少ないため、漫画でよりサラっと読みたい方に向いています。
監修が「現代語古事記」の筆者 竹田恒泰さんであること、そして「まんがで読む」という日本の古典を漫画化したシリーズの中の1冊なので、内容に安定感があるのも本書のおすすめポイントです。
漫画で古事記を楽しみたい方へ No.3
イラストの好みを考慮して、漫画をさらにもう1冊ご紹介します。
本書は上記の漫画2冊に比べ、イラストがかなりデフォルメされていて、神様がかなり可愛らしい感じになっています。
ページ数もさらに絞られているので、要点をまとめて漫画で読みたい方にオススメです。
お子様に古事記を読ませたい親御さんへ
「子供でもわかりやすい内容がいいな~、できれば子供と一緒に自分も古事記を楽しみたい」という方には本書がおすすめ。
本書は「10歳までに読みたい日本名作」というシリーズで、そのシリーズ名が示す通りお子さんが読むには最適となっています。なお本書もマンガなので、絵のタッチが好みであった場合などは、本書を手に取るのも良いのではないでしょうか。
ページ数も少なく、初めて古事記に触れる大人でも十分に楽しめますので、ぜひお子さんと一緒に古事記に触れてみてください。
ライトノベルのようにさくっと古事記を読みたい方へ
「普段からライトノベルをよく読む」という方には本書がうってつけです。
古事記関連のウェブサイトの中でも最も知られているうちのひとつであろう『古事記を現代語訳っていうかラノベ風にしてみた』の管理人さんが執筆された書籍です。
神様それぞれが個性的にアレンジされており親しみやすい雰囲気なので、普段からラノベ作品を読まれている方であればスラスラ読めるでしょう。
なお本書は分冊なので、古事記全編を楽しみたい方はシリーズを合わせて手元に置いておくことをオススメします。
番外編:古事記を映像で楽しみたい方へ
最後に+αとして「映像(DVD)で学べる古事記」をご紹介します。
このDVDは当記事の最初にご紹介した「現代語古事記」をテキストとして、著者の竹田先生が古事記の講義を行うDVDとなっています。
講義と聞くと小難しい印象を受けますが全然そんなことはなく、むしろ笑いながら観られますし初心者だからこそ非常に楽しめる内容になっています。実際のところ、本だけ読んでいるよりも理解が何倍も深まるでしょう。
古事記を全編網羅していますので、古事記を余すことなくしゃぶりつくしたい方は、初めからコチラのDVDを観た方が手っ取り早いです。
ひとつのBOXに4枚のDVDが入っていて、全部で4BOXあります。書籍に比べると若干お値段は張りますが、その分古事記を理解する楽しさ、理解度、情報量は今回ご紹介した書籍の比ではありません。
一応「入門編」としてお求めやすい価格でのDVDもありますので、まずはコチラから観てみるのもおすすめです。(こちらは古事記に触れる上での予備知識のような講義です)
テキストとなる「現代語古事記」と合わせて、古事記を楽しみつくして頂ければ幸いです。
初心者におすすめの古事記8選+αまとめ
以上、初心者におすすめの古事記を計8冊と+αでDVDをご紹介させていただきました。
日本の神話を知っているのといないのとでは、日本人の意識が大きく変わってきます。より多くの日本人が神話を知り、自国に対する意識が変われば将来の日本は今よりずっとずっと輝いているはずです。
知り小学生、中学生、高校生・・・そして大人になってからでも、神話を学ぶ意義は大きいです。
古事記は決して難しい書物ではありません。内容が分かれば非常に面白い書物です。
ぜひ、今回ご紹介した書籍(DVD)を入り口として、一人でも多くの日本人が自国の神話に触れる機会が増えれば筆者としてもこれに勝る喜びはありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。