ご来訪ありがとうございます。
拓麻呂です。
隣の芝生は青く見える。
そんな経験ありませんか?
これからご紹介するのは、およそ千年前に、隣の芝生がとてつもなく青く見えてしまった有名な女性のお話です。
その女性とは、あの源氏物語を執筆した『紫式部』です。
紫式部は、ネガティブな性格でとんでもないマイナス思考の持ち主であったことが、彼女自身の日記から判明しています。
そんな彼女が心の奥底から抱いた嫉妬心。
その嫉妬の対象こそ、同時代の女性で枕草子の作者『清少納言』でした。
紫式部の清少納言に対する嫉妬心。
そこには、現代人にも大いに参考になる、あなた自身の魅力や強みの活かし方が隠れています。
隣の芝生が青く見えてしまって、ネガティブな感情に襲われたとしても、紫式部のように生きることで、あなたも素敵な将来を手に入れることが出来ますよ!
ネガティブ女子 紫式部の嫉妬心
紫式部の嫉妬
私はあの人が妬ましい。いくら頑張っても・・・
無理してキャラじゃないことをやってみても・・・
どうしても手の届かないものがある・・・。
父上は私に言った。
「女は真面目に、おしとやかに、目立たぬよう振舞うものだ」
私は父上の言うとおりにやってきた。
ずっと、そうやって生きてきた。
清少納言と藤原定子・・・・。
あの二人が作り上げた、明るい雰囲気を私と彰子様は作ることが出来ない・・・。
あの二人が、ゲラゲラ笑いながらおてんばに振舞って・・・冗談を言ってみんなを笑わせて・・・そして、最高に楽しい宮廷を作り上げた。
宮廷の多くの男性貴族はよく、こう漏らす。
「清少納言がいた頃は楽しかったなぁ・・・」
「定子さまの後宮サロンは華やかだったなぁ・・・」
私と彰子様は、清少納言の壁を超えられない・・定子様の威光には遠く及ばない・・
だって、私は目立つのが嫌いで人見知り。
彰子様は奥ゆかしい性格で、とてもお上品。
清少納言と定子様のようには私たちはなれない・・・。
そんな私たちはダメなのだろうか・・・
自分を見ることが大事
以上は、当時の時代背景や史料を元に紫式部の心理状況を再現してみたものになります。
上記の内容は、彼女の日記(紫式部日記)で断片的に語られていることを、ひとつの流れにまとめたものになります。
ここからも分かる通り、紫式部は、かなりのネガティブ思考だったことが分かります。
紫式部が宮廷で働き始めたころ、清少納言と藤原定子(天皇の正妻)が作りあげた華やかな宮廷の雰囲気はすでに語り草になっていました。
清少納言と藤原定子の後釜にあたる紫式部と藤原彰子。
当然ながら、定子時代の楽しかった状況と比べられてしまします。
↓なお、この辺の二人の関係性はコチラ記事で詳しく解説しています↓
そんな状況で、清少納言のような明るくて笑いに溢れた女性になれない自分にイライラしていた紫式部。
でも・・・・実は清少納言のようになれなくて良かったんです。
定子サロンのように明るい雰囲気じゃなくて良かったんです。
当時の流行のひとつに漢文があります。
男性貴族は漢文の教養が必須でした。
漢文は男性の嗜みであり女性が関わるものではないとされていました。
そんな漢文を、清少納言と定子は恥じることなく堂々と披露し、男性貴族とも上手くやっていました。
ですが紫式部にはそれが出来ません。
漢文の知識が無いからではありません。
女である自分が漢文の知識をひけらかすなんて恥ずかしくて無理・・・。
これが、紫式部の思考でであり、当時の常識なのです。
しかし、主の彰子に漢詩の講義をお願いされ、仕方なく、夜中にこっそりとお忍びで家庭教師を始めました。
目立たないように・・・誰にも知られないように・・・
清少納言は、定子や男性貴族と一緒になって漢詩を楽しみ、宮廷を盛り上げました。
しかし、そんなガチャガチャしたやり方が出来ない紫式部は彼女のやり方で、こっそりと彰子に漢詩を教え、男性貴族と渡り合えるよう教育していきました。
結果、彰子は頼れる女性へと成長し後の天皇の母親、つまり国母として一時代を築きます。
紫式部を筆頭に、和泉式部、赤染衛門、伊勢大輔・・・大弐三位、小式部内侍、小馬命婦・・・この時代の有名な女性たちはほぼ例外なく彰子に仕えた人たちです。
定子と清少納言のような派手さはない・・・清少納言への強烈な嫉妬もあった・・・
でも、紫式部は紫式部のやり方で、日本史の中でも傑出した女性たちの宮廷文化を作り上げたのです。
まとめ
清少納言が持っていた人当たりの良さを紫式部は持っていませんでした。
持っていないものを羨んで持っていないものを目指した結果、嫉妬しか生まれて来ませんでした。
なにもうまく行きませんでした。
そして、悩んだ末にだした答えが自分の中にあるもの、自分に出来るやり方でやるということでした。
清少納言と同じようには出来ないから清少納言とは真逆のやり方でこっそりと、目立たないように。
紫式部は自分の中にあるもので、自分に出来るやり方で宮廷を盛り上げていきました。
隣の芝生が青く見えて、自分もああなりたいと思って、自分に無いものを求めてしまう。
でも、本当はそうじゃなくて、隣の芝生が青く見えたら、自分の中に有るものに目を向けて芝生を赤にでも黄色にでも変えてしまえばいいんです。
あなたに無いものに目を向けるのではなく、あなた4に有るものに目を向けてください。
それが自信を持つヒントでもあり、成功するための秘訣だったのです。
では、今回はこの辺で!
ありがとうございました。