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『若者にこそ日本神話をしってほしい』拓麻呂です!
さて、今この瞬間にも人は生まれ、この世を去っています。この世に生まれてきた以上、必ず終わりがあります。
ところで、何故人間には寿命があるのか考えたことはありますか?
その理由が日本神話に書かれています。
そして、そこから見えてくる現代の社会問題『少子化』の原因・・・
今回は日本神話が語る、人間の寿命と少子化の原因に迫ってみましょう。
※なお以下の内容は古事記に準拠しています。日本書紀では微妙に異なる場合もあるのでご了承ください。
~人間の寿命の起源~
悲しみにくれるイザナキ
日本の国土と数々の神様を生み終えたイザナキとイザナミ。しかしイザナミは火の神様を生んだ時、火傷を負い黄泉の国(よみのくに)へ旅立ちました。
最愛のパートナーであるイザナミを失い、悲しみに暮れるイザナキ。
悲しみに耐えられなくなったイザナキはイザナミに会う為、『黄泉の国(よみのくに)』へ向かうことになります。
イザナキ、黄泉の国へ
イザナキは黄泉の国に辿り着きます。目の前には大きな扉。この扉からイザナミが出てきました。
イザナキはイザナミに語り掛けます。
「こんな所にいないで一緒に帰ろう・・」
イザナミは答えます。
「私は黄泉の国の食べ物を食べてしまいました。もうこちらの世界の住人です。戻ることはできません」
さらにイザナミは続けます。
「でも・・・こうして私に会いに来てくださったのです。黄泉の神々に相談してみます」
「ただしその間、決して私の姿を見ないでください」
イザナミはこう言い残し扉の向こうに消えていきました。
~約束を破るイザナキ~
イザナミを待つイザナキ。
しかしイザナミは戻ってきません。
待ちくたびれたイザナキは約束を破り扉を開けてしまいます。
すると・・・
扉の向こうに立っていたのは、腐敗したイザナミ。
ゾンビのようになってしまったイザナミを見たイザナキはビックリ仰天!!
「ぎぃゃぁぁぁぁぁぁ」
一目散に逃げ出すイザナキ。
約束を破られ姿を見られたイザナミは大激怒!
「約束を破りましたね。この姿を見られたからには帰すわけにはいきません」
逃げるイザナキを、ヨモツシコメと言う恐ろしい姿をした悪霊が追いかけます。
その数およそ1500人!
1500人の悪霊に追われるイザナキは、頭を束ねていた櫛や紐を投げつけ必死に逃げます。
ついには腐敗したイザナミ自ら追いかけてきました。
黄泉の国から生還するイザナキ
必死に逃げるイザナキ。
ようやく出口が見えてきました。
その時イザナキは桃の木を見つけ実をもぎ取り、悪霊たちに投げつけました。
するとどうしたことか1500人の悪霊たちは脱力し、その場にへたり込んでしまったのです。(この当時、桃の実は聖なる果物とされていました)
しかしイザナミ自身はまだ追いかけてきます。
なんとか脱出したイザナキは大きな岩で黄泉の国の出入り口を塞ぎます。
この時、岩で出口を塞がれたイザナミは恨みの言葉を発しました。
「毎日1000人を絞め殺しましょう・・・」
イザナキは答えます。
「では毎日1500の産屋を建ててやる」
こうして仲睦まじかったイザナキとイザナミは永遠の別れを迎えることになったのです。
~イザナキの祝福とイザナミの呪い~
イザナキとイザナミが最後に交わした言葉。これが寿命の起源だと言われています。
つまり
イザナキの祝福により生を受け、イザナミの呪いによって世を去っていく。
我々人間は神様の夫婦喧嘩によって寿命が設けられてしまったのです。
つまり、現代の少子化とはイザナミの呪い、恨みのパワーが大きくなっているという事です。
イザナキには、もっと頑張ってもらわないと困りますね。
もしイザナキが約束を守りイザナミの姿を見なければ、人に寿命はなかったのかもしれないのだから・・・
なお日本神話の詳細な展開を知りたい方は、この本がおススメです。
見るなと言われると見たくなる
『絶対に見ないでください』
このセリフ、要するに見てくださいって言ってるようなものですよね。
鶴の恩返しなんかも同じです。浦島太郎も開けるなと言われた玉手箱を開けてしまいますし。
見るなと言われると見たくなる。きっと人間の心理と言うのは昔から変わっていないんでしょうね。
そう考えると日本の神様って、人間味があって不思議と親近感が湧いてきませんか?
日本神話とは、どんな物語なのか?もっと気になる方はこちらにご入場ください。
では、今回はこの辺で!ありがとうございました。