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拓です。
平成に次ぐ元号『令和(れいわ)』。
この令和は、日本現存する最古の和歌集『万葉集』の中から選ばれました。
万葉集から選んだ『令和』という元号は、とっても素敵だなと思ったので、その理由をお伝えします。
万葉集と令和
万葉集
万葉集は、日本に現存している最古の和歌集です。
天平宝字3年(759年)に成立しました。
選出されている和歌は約4500首に及びます。
そして万葉集には、身分にこだわらず、様々な歌詠みの優れた和歌が選出されています。
その身分の幅は、天皇や貴族、遊女、浮浪者、さらには名前も分かっていないような人たちに至るまで、本当に様々な人たちの和歌が選ばれています。
これは、和歌というものが、当時いかに親しまれていたものであることを証明するとともに、和歌というものに身分の差はなく、優れた和歌は誰が詠もうと優れたものであるという平等意識が現れています。
世界中を見渡しても、当時はまだまだ身分がものを言う時代でした。
その中で、和歌の前では、上も下も無いというのは日本独特の観念です。
そして『令和』に充てられた『令』と『和』。
『令』は『喜ばしい』とか『良い』という意味を持つ漢字です。
『和』は『おだやか』とか『争わない』という意味を持つ漢字です。
和歌の前では皆平等、優れた和歌を身分の差に関係なく評価した万葉集。
まさに、万葉集の精神を表現した素敵な元号だなと感じました。
日本の和歌
万葉集は和歌集です。
基本的な和歌とは、五七五七七の計31文字に想いを込めて詠むものです。
(今回『令和』の出典となった部分は、この範疇ではありませんが・・)
愛する人、大切な人、尊敬する人。
そういった大好きな人に向けて、自分の気持ちを表現する31文字。
それが日本の文化の一つである和歌というものです。
令和の典拠は五七五七七ではありませんが、万葉集と典拠とし、その中から『令和』を選んだことは、とてもメッセージ性が強く、和歌と同様に日本全体に対する想いを込めた元号だなと感じました。
また、万葉集は『万葉仮名』で書かれており、この万葉仮名が現在僕たちが使っている『ひらがな』に変化していきます。
そういった意味でも、日本文化のひとつを象徴するような元号だなと感じます。
万葉集から選んだことが素晴らしいと感じました
元号は、もともと中国から入ってきたものです。
ですが、日本は645年の『大化』から日本独自の元号を使い続け、701年の『大宝』から一度も途切れることなく元号を使い続けています。
現在、元号を使ってる国は、世界で日本だけです。
元号発祥の中国ですら、すでに使用していません。
もはや元号は、古くから続く日本の文化です。
また、元号は多くの企業名や、お笑い芸人のコンビ名など、多くの場面で使用され日本社会に根付いています。
そして、和歌は日本が誇る文化の一つです。
その中でも優れた和歌を、身分の差に関係なく選出した歌集、それが万葉集です。
また、独自の元号を使用するというのは『独立国』の証明でもあります。
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その元号を中国の漢籍ではなく、日本の古典から採用したということは、より一層、元号を日本文化として強調したように感じます。
そんな万葉集から、もはや日本だけの文化になっている元号に『令和』を選んだことは、まさに日本を象徴する素敵な元号と言えるのではないでしょうか。
不要論なども囁かれる元号ですが、なんだかんだで多くの日本人が注目し話題になっています。
日本人みんなが共通の話題として興味を持てる。
その事実だけで元号の存在意義はあると思いますし、まさしく『令和』に象徴される日本国民の姿なのではないでしょうか。
元号の雑学、元号の決め方、元号と西暦の早見表などのまとめはコチラです。
では、今回はこの辺で!
ありがとうございました。