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拓麻呂です。
維新三傑の一人『西郷隆盛』
西郷さんは、とんでもない写真嫌いだったと言われており、残念ながらその顔写真はいまだ発見されていません。
同時代を生きた大久保利通、坂本龍馬、高杉晋作などの写真が現存している事を思うと、西郷さんの写真が残っていないのは、いささか残念な感じもします。
でも、僕は思うんです。
現代日本人が思い描く西郷さんは、太ってて目が大きくて心優しい大男。
そんな、絶対に揺るがない西郷さんのイメージ。
だから西郷さんの写真は発見されなくていいんです。
写真嫌いな西郷さん
西郷さんの肖像画のモデルになった人
現代人にも馴染み深い西郷さんの顔。
出典:国立国会図書館ウェブサイト『近代日本人の肖像』より
これです。
『西郷さん』と言われれば、誰もが頭に浮かぶこの肖像画。
しかし、これは西郷さんの顔を、そっくりスケッチしたものではありません。
エドアルド・キヨッソーネというイタリア人画家が、西郷さんの弟である西郷従道、そして、西郷さんの従兄弟である大山巌をモデルにして描いたものと言われています。
ちなみに顔の上半分が西郷従道、下半分が大山巌をモデルにしているそうです。
近親をモデルにしているので、それなりに似ている可能性はありますが、西郷さん自身の写真が発見されていないため、その真相は闇の中なんです。
フルベッキ写真
とは言え、やっぱり西郷さんの本当の姿はみんなが気になるところ。
時折、古写真の中に西郷さん発見!!みたいな話題が聞こえてくることがあります。
そんな中でも、比較的有名なのが『フルベッキ写真』
出典:Wikipediaより
これが『フルベッキ写真』と呼ばれる写真です。
なお『フルベッキ』とは、写真中央に写っているオランダ人宣教師の名前です。
実は、この中に西郷さんが写っていると言われています。
画像が小さくて分かりにくいですが、最上段のちょうど真ん中の人物。
少し横を向いた、黒い着物を着た男性です。
この人です。
一般的に親しまれている西郷さんのイメージとはかけ離れた風貌です。
一説には、これが西郷さんなのでは?と言われています。
このフルベッキ写真、坂本龍馬や高杉晋作も写っていると言われてましたが、現在では否定されているとのこと。
実際に、西郷さんらしき人物も確定している訳ではなく、あくまで一つの説にとどまっているのが現状です。
西郷さんは西郷さん
こんな感じで実際のところ、西郷さんの本当の顔は今なお謎に包まれています。
ある意味、歴史ミステリーの一つとさえ言えるかもしれません。
でも、僕はそれでいいんだと思っています。
西郷さんが生きた幕末より少し前。
江戸時代以前には写真技術などなく、全ての偉人が肖像画でしかその容姿を確認することができません。
そして、全ての肖像画が、本人そっくりに描かれているとは、到底思えません。
平安時代の女性なんか、みんな同じ顔をしています。
でも、その人物の活躍、偉業は確実に現在まで伝承され、現代人それぞれの心に、それぞれのイメージが刻み付けれられています。
写真が残っていなくても、聖徳太子には聖徳太子の、紫式部には紫式部の、武田信玄には武田信玄のイメージがあるんです。
容姿は、その人が成し得た偉業に何ら関係がありません。
現代に伝わる偉業、そして伝承から思い描く、人それぞれの偉人に対するイメージ。
それでいいんです。
昔も今も、西郷さんは太ってて、目が大きな大男。
もし西郷さんがヒョロヒョロにやせ細っていて、いかにも弱そうな風貌だったら・・・
僕は嫌です!
偉人の容姿を、その活躍からイメージし、そのイメージを現代人それぞれが持ち、そして大切にする。
これも、歴史の楽しみ方の一つなんじゃないかなと、僕は考えています。
↓西郷さんの人柄に関する記事はコチラから↓
では、今回はこの辺で!
ありがとうございました。