枕草子 春はあけぼのに匹敵する情景描写!清少納言が見た一瞬の美しさ

ご来訪ありがとうございます。

『清少納言に恋した男』拓麻呂でございます。

『春はあけぼの やうやう白くなりゆく・・』

あまりにも有名な『枕草子』一段の冒頭部分です。

作者の清少納言は、この一段で四季の情景を切り取り、彼女独自の感性で春夏秋冬を見事に表現しています。

この冒頭部分が有名な枕草子ですが、清少納言の情景描写は何も『春はあけぼの』に限ったことではありません。

今回は、そんな枕草子の中から『春はあけぼの』に勝るとも劣らない、清少納言の情景描写をお届けします。

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枕草子 二三二段『月のいと明きに』

原文

春はあけぼのに匹敵する情景描写。

それは、枕草子二三二段『月のいと明きに』という章段です。

まずは原文をご紹介します。

月のいと明きに、川を渡れば、牛の歩むままに、水晶などのわれたるやうに水の散りたるこそ、をかしけれ

現代語訳

では、そのまま現代語にしてみましょう。

月のたいそう明るい夜・・・、川を渡ると牛の歩みに連れて、まるで水晶が割れたように水が散る様子は、たいそう趣がある

これだけだと、ちょっとわかりづらいかもしれませんね。

なので、次より詳細な解説をお伝えします。

枕草子二三二段の見どころ

では解説です。

この章段は、月の明るい夜、清少納言が牛車に乗って川を渡っている時に見た一瞬の情景を表現しています。

牛車を引く牛が川を渡っている時、歩みを進める度に飛び散る水しぶき。

その水しぶきが月明かりに煌々と照らされ、まるで水晶のような輝きを見せている。

清少納言は、そんな輝く水しぶきに趣を感じているのです。

月明かりに照らされているという事は、間違いなく夜の情景です。

清少納言が生きた時代は西暦1000年頃の平安時代中頃。

当然、現在のような照明器具などは存在しません。

真っ暗な夜に、煌々と辺りを照らす月明かり。

そんな唯一の光を反射して、キラキラ光り輝く水しぶき。

水晶の破片のように煌めく水しぶきは、さぞかし美しかったに違いありません。

この一瞬の情景をスローモーションで想像してみください。

美しい情景が頭に浮かんできませんか?

清少納言は、この煌めきを自身の目に焼き付け枕草子に記しているのです。

春はあけぼのだけではない枕草子

以上、枕草子二三二段『月のいと明きに』でした。

枕草子をいうと、どうしても春はあけぼのに着目してしまいます。

しかし枕草子は約三〇〇段にも及ぶ、とんでもないボリュームの随筆集です。

  • 美しい情景が表現される枕草子。
  • 昔の人が現代人と何ら変わりない感覚を持っていたことが分かる枕草子。
  • 宮廷出仕での華やかな日常が描かれる枕草子。

春はあけぼのだけで終わってしまうのは、実にもったいないのです。

清少納言というフィルターを通すことで見えてくる雅な世界に、あなたも飛び込んでみませんか?

では、今回はこの辺で!

ありがとうございました。


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