枕草子に書かれた清少納言の名言!昔から女性が活躍した日本の真実

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枕草子のこと

ご来訪ありがとうございます。

拓麻呂です。

 

今現在、『女性の活躍できる社会』という言葉が世界中で叫ばれています。

ですが、日本は古来より女性が活躍している国だという真実をご存知でしょうか?

 

この記事では千年前を生きた清少納言のある言葉をお伝えしたいと思います。

千年前の女性が持っていた価値観が、日本の男女の本来あるべき姿なのです。

 

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昔から女性が活躍していた日本の真実

清少納言の言葉

ずっと夫に頼りっぱなしな女性を見るとちょっとどうかと思う。普通の家庭環境ならば、働きに出てそれなりの経験をした方が良い。社会に出ている女性を悪く言う男はとても憎たらしい・・・。

 

この言葉・・・現在の社会における普通の価値観かと思います。

なんですが、この考えを千年前の日本の女性が持っていた事実をご存知でしょうか?

これは清少納言の枕草子の中にある一節です。

 

昔の日本も男性優位な社会だったような印象があるかと思います。

確かに一側面を見れば、そういった見方が出来なくも無いです。

しかしながら、別の角度から見れば違った側面が見えてくるのです。

 

平安時代の特異性

平安時代は、日本のみならず世界的に見ても特異な時代です。

世界の歴史には女性も登場しますが、ほぼ例外なく時の権力者と血縁関係、もしくは親戚関係にある人物です。

一国の女王であったり、時の権力者の妻であったり。

つまり、政治、軍事、あるいは宗教的な部分で関わりやすい立場にいたので、歴史の舞台に登場する必然性があった女性ばかりです。

 

クレオパトラ、楊貴妃、マリー・アントワネットなどなど。

ジャンヌ・ダルクなども宗教戦争の中で登場してくるので政治や軍事面(あるいは宗教的な側面)で名を残した女性と言えるでしょう。

上記に当てはまる日本史の女性と言えば北条政子、日野富子、淀あたりです。

 

しかし、日本の歴史は違いました。

紫式部や清少納言、あるいは小野小町あたりに代表される平安の女性たちは時の権力者と婚姻関係があったわけでは無く、本来であれば歴史の表舞台に登場するようなポジションではありませんでした。

決して特別な立場だったわけでは無く、いわば社会に出て働いていた女性たちの一人にすぎません。

今風に言えば、会社組織の中にいる普通の女性社員です。

 

そういった女性たちが、源氏物語や枕草子、その他たくさんの文学作品を後世に残しました。

政治や軍事と関係の無いところで『文学』という一種の娯楽文化を牽引しました。

 

これが、今から千年前の日本で起こった現象です。

10世紀から11世紀の出来事です。

これは、世界史における奇跡です。

世界的に女流文学の隆盛が認められるのは19世紀以降と言われています。

たった200年前です。

 

世界に先駆け女性が活躍していた国が日本だったのです。

 

昔から女性が活躍していた日本社会

ついでながら、歌舞伎の創始者が女性だという事実もご存知でしょうか?

今からおよそ400年前に『出雲阿国(いずものおくに)』という女性の『かぶき踊り』が原型と言われています。

 

日本神話では、多くの女神が男神と同じように活躍しています。

そもそも、現在の日本の最高神は女神です。

 

弥生時代から古墳時代には、いわゆる卑弥呼という女性が登場します。

卑弥呼という女性が実在したかは別として、女性が祭祀王として活躍していたことを伺わせます。

 

戦国時代の女性は悲劇的な描かれ方をされやすいですが、実際は違います。

家を守るための大切な存在でしたし、薙刀を振るって戦うこともありました。

むしろ、武将の妻なんかは、家中のご意見番として存在感を発揮しています。

 

江戸時代なんかは、遊女が虐げられていたという印象がありますが、これも誤解です。

とても高いプライドを持って働いており、むしろ世の女性たちにとって憧れの存在でした。

また、寺子屋のお師匠さんも、40%は女性だったという記録が残っています。

 

ごく一例ではありますが、世界にかなり先駆けて女性たちが文学と言う文化を牽引した事実や、日本を代表する文化の一つである歌舞伎を女性が創始した事実。

そして清少納言の発言。

ずっと夫に頼りっぱなしな女性を見るとちょっとどうかと思う。普通の家庭環境ならば、働きに出てそれなりの経験した方が良い。社会に出ている女性を悪く言う男はとても憎たらしい・・・。

 

こういった歴史を紐解いてみると、日本はもともと男女間の優劣が無かったのではないかと思えてきます。

女性が活躍できる社会や場所があったからこそ、このような歴史が紡がれてきたのです。

 

男女それぞれが活躍できる社会

日本が本来持っていた価値観とは『男女がそれぞれ活躍できる場がある』なのです。

 

昨今は男だとか女だとか、過敏になり過ぎているように感じます。

男性には男性の魅力があるし、女性には女性の魅力があって然るべきだと思っています。

 

現在でも、大相撲の土俵に女性は上がれません。

一方、宝塚の舞台に男性は立てません。

 

男性アイドルグループには男性アイドルグループの良さがあり、女性アイドルグループには女性アイドルグループの良さがあります。

 

明治維新により、西洋の価値観が入ったことで日本も昔から男性優位だったような錯覚をしてしまいがちです。

しかし、本来の日本の価値観は違ったのです。

男性と女性にはそれぞれの魅力があり、それぞれに活躍の場がある。

こういった価値観を見直すことが本来の日本の姿を取り戻すことに繋がるのかなと思っています。

 

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清少納言の真意

ちなみに、

社会に出ている女性を悪く言う男はとても憎たらしい・・・。

-という部分は、女性が社会にでること云々よりも顔を見られてしまうことを懸念して世間が悪く言っていたらしいことが、この後の内容から読み取れます。

 

というのも、この時代は女性が顔見られるのは恥ずかしいこととされていました。

なので、女性は扇で顔を隠していました。

 

一方、男性は頭を見られるのが恥とされていました。

なので、男性は公の場で烏帽子(お公家さんがかぶってるやつ)をかぶっていたのです。

 

現代風に言うならば、女性が男性に顔を見られることは結婚を意味するものでしたし、男性が頭が露わになるのは、下半身の露出と思ってもらえれば差し支えありません。

 

ということなので、清少納言の発言は、男女の優劣に基づくものではなく『社会に出ると顔を見られちゃうけど大丈夫か?』という当時の常識が根底にある発言と捉えて頂けると良いと思います。

 

なお、今回ご紹介した清少納言の言葉ですがかなりマイルドな現代語にしてみました。

原文は、かなり辛辣な言葉を使っています・・・。

 

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では、今回はこの辺で!

ありがとうございました。