初心者に贈る!枕草子を楽しむ為に知っておきたい5つの言葉

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時代背景

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『清少納言に恋した男』拓麻呂です。

 

今からおよそ千年前に書かれた世界最古の女流随筆と言われる『枕草子』。歴史の授業で教わる時代区分で言いますと、平安時代の中頃にあたります。

 

作者は『清少納言(せいしょうなごん)』と言う平安時代を生きた一人の女性です。

枕草子を書いた人『清少納言』のプロフィール
枕草子の作者として有名な清少納言。枕草子は平安時代の情景を現代に届けてくれる非常に楽しい作品です。今回はそんな枕草子の作者 清少納言のプロフィールを極めて簡単にご紹介いたします。

 

この枕草子は清少納言が感じた事や、何気ない生活の一コマ、想い出の出来事などが書かかれたエッセイとなっています。

 

その中身は、現代人も大いに共感できる内容に溢れており、とても千年前に書かれたとは思えないような、とても楽しく親しみやすい古典となっています。

 

書店の古典コーナーには現代語に訳された書籍も多く、古文に精通していなくとも、その内容を堪能することは難しくありません。

 

しかし、現代語になっているとは言え、今では馴染みのない言葉が結構な頻度で出てくるので、ちょっと辛い部分があるのも事実です。

 

今回は、枕草子に初めて触れる方の為、そしてより多くの方に親しんでいただく為に、最低限これだけは知っておいた方が良いと思う言葉を5つピックアップして解説いたします。

 

これらの言葉の意味を知っているだけで、枕草子に対する理解がかなり違ったものとなるはずです。

 

それでは、枕草子を楽しむ為に知っておきたい5つの言葉をご紹介致します。

 

 

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~枕草子によく出てくる言葉5選~

女房(にょうぼう)

まずは『女房』と言う言葉について。

 

これは『にょうぼう』と読みます。現代では妻のことを『女房』と言ったりしますが、平安時代の『女房』は意味が違います。

 

一言で言うと『女房』とは、朝廷にお仕えしている女性を指します。

 

清少納言の仕事はこの『女房』であり、定子と言う天皇のお后様に仕えていました。

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『女房』の仕事内容は多岐にわたりますが、全て挙げるとキリがないので、いくつが抜粋します。

・主人への来客を取り次ぐ

・宮中行事の準備

・食事の準備

・着物の仕立て

・主人の話し相手

といった感じです。

 

要するに清少納言は、主人である定子の身の回りのお世話をしていたと思っていただければ問題ありません。

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なお『女房』にも階級があり、上臈(じょうろう)、中臈(ちゅうろう)、下臈(げろう)の三階級に分かれていました。清少納言は中臈に属していたようです。

 

なお現在の妻を指す『女房』の語源は、ここから来ています。

 

 

中宮(ちゅうぐう)

枕草子には『中宮』と言う言葉が沢山でてきます。

 

枕草子に限って言えば、『中宮』とは皇后のことです。

 

つまり清少納言が女房として仕えていた、定子(ていし)の事を指します。枕草子で『中宮』と出てきたら、定子の事だと思っていただいて大丈夫です。

 

このことから、定子のことを『中宮定子』と言ったりします。

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しかし本来は、皇后、皇后の母(皇太后)、皇后の祖母(太皇太后)の総称ですので、枕草子以外の古典などに触れる場合は注意してください。

 

なお元々『中宮』は、皇后の住んでいる所の意味で、いつの間にか皇后自身の事を指す言葉に転化していったようです。

 

 

内裏(だいり)

これは少し説明が難しいのですが、簡単に言うと『天皇、皇后の生活空間』というような意味です。

 

別称として『禁裏(きんり)』などと言ったりもします。

 

枕草子の時代、つまり平安時代の内裏は『七殿五舎(しちでんごしゃ)』と言う計十二棟の建物で構成されています。

 

なお、枕草子では『淑景舎』と呼ばれる人物が登場しますが、この人は定子の妹で、その名称は『七殿五舎』のひとつである『淑景舎(しげいしゃ)』という建物に住んでいたことに由来します。

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枕草子にも『内裏に参上する』といった表現がありますが、つまり『天皇のお住まいにやってきた』というような意味だと思ってください。

 

なお、内裏の中でも比較的有名な建物に『紫宸殿(ししんでん)』と『清涼殿(せいりょうでん)』があります。

 

紫宸殿は宮中行事などを行う公の場として使用した建物、清涼殿は天皇やお后が生活するプライベートな建物のことです。

 

清少納言は中宮定子の側近くに仕えていたので、枕草子にはプライベート空間である『清涼殿』での出来事も書かれています。

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牛車(ぎっしゃ)

牛車とは、天皇を始めとする貴族や、宮廷生活を送る女房などが移動に使った乗り物の事です。

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間違って『ぎゅうしゃ』と読まないようにご注意ください。枕草子に出てくる『牛車』は『ぎっしゃ』です。

 

牛車とは牛に引かせた乗り物で、枕草子でも清少納言が牛車に乗って移動する場面が度々登場します。

この牛車ですが、当時の貴族生活には馴染み深いものだったようで、枕草子にも牛がいなくなった牛車や、ひっくり返った牛車など、移動シーン以外にも様々な牛車の様子が書かれています。

 

現代の身近な乗り物と言えば自動車ですが、当時の人々にとって牛車は現在の自動車に近い感覚だったのかもしれません。

 

なお、牛車にもランクがあり、貴族たちが権威を誇示する役割も担っていたようです。

 

 

節会(せちえ)

節会とは宮中行事のことを指します。

 

枕草子にも『十五日の望粥(もちかゆ)の節会』や『白馬(あおうま)の節会』といった行事が登場します。

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清少納言たち女房は、この『節会』の準備にも関わっていたと見られます。

 

比較的有名な『節会』に、『相撲節会(すまいのせちえ)』がありますが、これは現在の相撲の起源になります。

 

相撲は元々、神事であり宮中でも行われていました。

 

基本的に枕草子は、宮廷生活での出来事が書かれていますので、この『節会』も度々登場します。

 

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番外編『をかし』

番外編として、最後にこの言葉について触れておきます。原文には、たくさん出てくる言葉ですね。

 

枕草子と言えば『をかし』。

 

これは『風情がある』、『趣がある』という意味です。

現代の『おかしい』ではないのでご注意ください。

 

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清少納言は『をかし』と感じたことを、彼女独自の視点で捉え枕草子に書き残してくれました。

 

彼女の『をかし』と言うフィルタを通した日常は、より鮮明な姿となって、現代人に平安時代の情景を届けてくれます。

 

この清少納言が感じた『をかし』こそが枕草子の醍醐味の一つなのです。

 

 

これから枕草子を詠まれる方は是非、彼女の『をかし』を意識しながら読み進めてみてください。

 

きっとあなたも、清少納言の感性に驚嘆し、枕草子の虜になることでしょう。

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では、今回はこの辺で!ありがとうございました。