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『清少納言に恋した男』拓麻呂でございます。
世界最古のエッセイと言われる『枕草子』。著者の清少納言はこのエッセイの中で、1000年前の様々な事柄を取り扱っています。
古文? 品詞分解? 歴史的仮名遣い?
そんな専門知識が無くたって『枕草子』は楽しめる!!
今回はその中から平安時代の【大きいほうが良いもの】を現代と比較してみましょう。
~平安時代の大きいほうが良いもの~
大きい方が良いもの その1
清少納言は語る大きい方が良いもの、ひとつ目はこちらです。
【家】
なるほど、確かに家は小さいより大きい方が良いでしょう。あまり多きすぎるのも落ち着かない気もしますが・・・
現代でも豪邸というのは、ある意味ひとつのステータスかもしれませんね。
大きい方が良いもの その2
次はこちらです。
【弁当袋】
現代風に言うと弁当箱。いろいろなおかずが入れられるから良いということでしょう。
大きい方が良いもの その3
続いては・・・
【果物】
デカすぎると、あまり美味しくないイメージがありますが・・・これは現代の感覚だとちょっと理解が難しいですね。
大きい方が良いもの その4
【牛車(ぎっしゃ)】
この当時は牛に車を引かせる『牛車』という乗り物がありました。高貴な身分の方が乗る乗り物と思っていただければ問題ありません。
大きい牛の方がパワーがあるでしょうから納得できます。
大きい方が良いもの その5
【松の木】
松って盆栽なんかでも芸術的な観点で見られることがあるので、大きい方が魅力的なのかもしれませんね。僕の場合、松に限らず大きな木には何か神秘的なものを感じます。例えるなら、神社のご神木や屋久島のヤクスギなどです。
大きい方が良いもの その6
【すずりの墨】
1000年前はボールペンやシャーペンは存在しません。なので筆に墨を付けて物を書きます。なので長持ちする大きい墨の方が良いでしょう。
大きい方が良いもの?? その7
枕草子では、突然ここで話が逸れます。
【細い目の男は女性的】
??
言わんとしてることは理解出来るのですが、これは大きい方が良いものなのでしょうか?逆説的に無理やり解釈するならば、目の大きい男は女性的ではないってことになりますが・・
清少納言の男性の好みについて書いたんですかね?
なお、この時代の女性は、切れ長で細い目が美しいとされていました。
平安時代の女性が描かれたものは、ほとんど目が細いです。百人一首などにも描かれている、長い黒髪で下膨れの顔をした女性です。
以上、平安時代の『大きい方が良いもの』でした。
※参考:枕草子 二三三段『大きにてよきもの』より
~千年前の価値観~
枕草子ではこの他にも大きい方が良いものとして様々な事柄を挙げています。法師、火鉢、ほおずき、桜の花びらなどなど・・・
今回の記事は現代人にとっては、ちょっと共感しにくい内容をあえて取り上げてみました。
現代ではピンとこない事柄を見てみることで、1000年前の価値観を考え想像できたりするのも枕草子の面白いところです。
こういったところから、平安時代の時代背景が見えてきたりするのです。
『1000年前の大きい方が良いもの』それぞれの解釈で自分なりに理解してみると、枕草子がより一層楽しくなりますよ。
もっと枕草子の世界を覗いてみたい方は、こちらからお好みの記事をご覧ください。
では、今回はこの辺で!ありがとうございました。