枕草子 四段「思はん子を」解説!当時のお坊さんは世間にどう見られていたのか?

枕草子のこと

枕草子などの古典はとにかく内容が難しそう。以前、現代語訳を読んでみたけど、いまいち頭に入ってこない・・・といった経験をされる方が多い王朝文学。

 

この記事では、そういった方の為に枕草子「思はん子を」をサクッと読みやすい内容でまとめてみました。

 

※本記事は、内容の伝わりやすさを重視しているため、正確な現代語訳ではありません。また、難解な語句、官職などは言葉を適宜置き換え、また言葉を追加して表現しています。予めご了承の上、読み進めて頂ければ幸いです。

※枕草子の章段数は底本によって違うため、本記事では比較的入手しやすい「角川ソフィア文庫 新版枕草子」に準拠しています。

 

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枕草子「思はん子を」

清少納言
清少納言

愛する息子をお坊さんにするのは、とっても心苦しいものです。なぜかというと、世間の人たちはお坊さんを、木の切れ端※のようにつまらないものと思っているから・・・

精進料理はとてもお粗末ですし、居眠りでもしようものなら周りからガミガミと責め立てられてしまいます。

【※補足】ここでは「木の切れ端」と表現していますが、「木や石のように無感動な物」といった解釈もあります。

 

清少納言
清少納言

若い男子は好奇心が旺盛なのに・・・女の子のいるところ部屋を、まるで嫌っているかのようにして、覗き見ることもしないなんて不自然ですよね。私はちょっとくらい覗いたっていいんじゃないかと思うんです。※

でも、そんなことをしたら、それこそやかましく言われてしまいます。

【※補足】この頃の女性貴族は屋敷に籠っていて、男性に顔を見せません。「女性が公に顔を見られる=結婚」というくらいの勢いです。とは言え、男性貴族としては女性の顔は気になるもの。なので男性貴族たちは、ちょいちょい覗き見を行っていたようです。

 

清少納言
清少納言

特に修業を積んだ祈祷師は、もっと苦しそうです。病気を治すためのお祈り中に居眠りでもしたら、病人の関係者からは非難の嵐・・・身の置き所も無いほどに辛く惨めに感じているのではないでしょうか。

 

清少納言
清少納言

とは言え・・・こんなのはもう昔の話です。今はもっと気楽になっていますね。※

【※補足】この部分は、「清少納言が生きていた時代から見て昔のこと」かと思われますが、一説には後世に書き足されたものとも言われています。

 

枕草子「思はん子を」の所感

親の視点から見た「お坊さんになった息子」について、清少納言の考えが書かれた、これぞエッセイといった内容になっています。

 

厳しい修行に明け暮れてきたのに、ちょっとした落ち度に対して周りがガミガミ言われてしまう状況を、清少納言は憐れんでいます。

また、女性に対しても自らを律し続けなければならない立場についても、憐れんでいますね。

僧侶とは、それだけプレッシャーの多い立場だったのかなと感じます。

 

清少納言は、子供や青年などに対し、かなり寛容な心を持っていたことが、枕草子から読み取れます。もしかしたら、とても子煩悩な一面をもっていたのかもしれません。

 

また、清少納言には「戒秀(かいしゅう)」という、僧侶になった兄がいたとされています。

これも想像ですが、清少納言自身が兄 戒秀の状況を見て、このような内容を書いていたのかもしれませんね。

 

枕草子 四段「思はん子を」まとめ

以上、枕草子の「思はん子を」でした。

 

親目線になった清少納言も興味深いですが、当時のお坊さんが世間からどのように扱われていたかがわかる部分も、とても面白いですね。

 

他にも、枕草子の各章段や、その他枕草子に関する情報も記事にしていますので、↓コチラ↓からご覧になっていただければと思います。

春はあけぼの!枕草子WEB辞典【清少納言と中宮定子の世界】
このページでは枕草子に関すること、作者の清少納言や周辺の人物に関してなどの情報を発信しています。基本的な部分からマニアック人物まで、新たな記事を日々配信中ですので、随時追加していきます。枕草子で気になる事に是非お役立てください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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