ここでは筆者が読んできた小説の中から、特に面白かった作品をピックアップしてご紹介しています。
エンタメ、ミステリ、純文学、時代小説などジャンルは問わずに書いています。まだ数は少ないですが、随時追加していきますのでチェックしてみてください。
また、以下の10項目に分けて作品の魅力を可視化できるようにしています。
- 感動
- 狂気
- 笑い
- スリル
- やさしさ
- 読後の余韻
- ラストの衝撃
- 登場人物の個性・魅力
- 先の気になる展開
- 読みやすさ
気になっている作品があるかぜひチェックしてみてください。
なお紹介順は、国内作品と海外作品に分け、著者ごとに五十音順となります。
※本記事では、物語の核心に触れるようなネタバレはしていませんが、できるだけ事前情報が無い状態で作品を読みたい方は、自己責任の上、本記事を読み進めて頂くようお願い致します。
国内小説おすすめ作品
逢坂冬馬さん
同志少女よ、敵を撃て
本書は第二次世界大戦のソ連vsドイツの戦いを扱った作品です。ある意味では歴史ものと言えなくもないですが、歴史の知識が全く無くても十分に楽しめますのでご安心ください。
母親を始めとする故郷の人々をドイツ軍に殺害されてしまう中、唯一生き残ったセラフィマという少女が本書の主人公。
天涯孤独となったセラフィマは、狙撃兵の訓練学校に入り狙撃を学び、タイトルにもある「敵」を撃つため、過酷な戦場へと赴くのですが・・・

綾辻行人さん
十角館の殺人
「十角館の殺人」は、1987年に発刊されて以降、今も日本を代表するミステリ小説として、多くの人に読まれている作品です。当時の日本のミステリー界に大きな衝撃をもたらし、新本格ミステリブームを巻き起こしたと言われる傑作です。
また、「どんでん返し」系の作品としても有名で、終盤に明かされる衝撃の真実、そしてその真実が判明する驚愕の一行。筆者はこのたった一行を読んだ瞬間、全身に凄まじい衝撃が走り、一瞬頭が混乱してしまったほどです。
特にこれまでミステリ作品をあまり読んでこなかった方はひっくり返ると思いますよ。

今村夏子さん
むらさきのスカートの女
「むらさきのスカートの女」の近所に住んでいる「私」。
本書は「私」の視点で描かれる「むらさきのスカートの女」の観察記録のような内容になっており、「むらさきのスカートの女」の日常が淡々と進んでいきます。
近所では有名人のむらさきのスカートの女、そんなむらさきのスカートの女と友達になりたい「私」こと「黄色いカーディガンの女」。
何となく気味の悪い雰囲気を醸し出すの「むらさきのスカートの女」・・・そして、そんなむらさきのスカートの女を観察し続ける「黄色いカーディガンの女」・・・
読み進めていく内に、徐々に感じ始める違和感と滑稽さ、そして異様な不気味さ・・・非常に独特な雰囲気を漂わせるオススメ作品です。

小川糸さん
ツバキ文具店
本書の主人公は、ツバキ文具店を営む傍ら、代書屋を兼業している「鳩子」、通称「ポッポちゃん」。「代書」とは誰かの代わりに手紙を書くお仕事です。本書のタイトルには「文具店」とありますが、物語のメインはポッポちゃんの代書業のお話となっています。
全体的には温もりに包まれるような優しい物語になっているので、ほっこりする物語が好きな方はぜひ1度読んでみてください。

キラキラ共和国
キラキラ共和国は「ツバキ文具店」の続編になります。
ツバキ文具店で出てきた人物も多数登場しますし、ツバキ文具店を読んでいないとよく意味が分からない箇所もあります。さらに、何と言っても「キラキラ共和国」というタイトルの由来が、ツバキ文具店を読了していることが前提になっています。
タイトルが「ツバキ文具店」から「キラキラ共和国」に変わってはいるものの、感覚としては「ツバキ文具店の下巻」と言っても差し支えない内容になっています。

海外小説おすすめ作品
アガサ・クリスティーさん
そして誰もいなくなった
「そして誰もいなくなった」はミステリ小説として極めて有名な作品。外部との接触が絶たれた孤島に閉じ込められた10名の男女が次々と殺害されていき・・・という、いわゆる「クローズドサークル作品」です。
日本のミステリ作品としてとても有名な綾辻行人さんの「十角館の殺人」も、「そして誰もいなくなった」の影響を受けたオマージュ作品とされています。
後のミステリ作品たちに大きな影響を与えた金字塔とも言える作品を、ぜひあなたも堪能してみてください。

ディーリア・オーエンズさん
ザリガニの鳴くところ
本書の主人公は、湿地の小屋で暮らす少女「カイア」。貧しい家庭に生まれたカイアは6歳で家族と離れ離れになり、たった一人で生きていかなければならなくなります。いつも裸足で文字も読めず、数字も29までしか数えられないカイアを村の人々は「湿地の少女」と呼び蔑んでいました。
そんなカイアは差別を受け傷つきながらも一人で生きぬき、やがて思春期を迎えて恋を経験します。そして自然と共に生きてきたカイアは大人になり・・・
とある不審死事件とカイアの関係が疑われ始めます。
事件の真相とは?そして真犯人とは?不審死事件と事件の真相とカイアの成長を描くベストセラーです。

ミヒャエル・エンデさん
モモ
円形劇場の遺跡に住み着いた小さな少女モモ。
モモには「人の話を最後までしっかりと聞く」という、簡単そうで意外と出来る人が少ない素敵な特技がありました。やがて、モモに話を聞いてもらうため街の人たちがモモの元を訪れるようになり、皆幸せな気持ちになって帰っていきます。
ゆるやかな時が流れる日常。
しかし、モモや街の人たちの幸せは長くは続きませんでした。モモと街の人々に迫る「灰色の男たち」。モモたちは一体どうなってしまうのか?
時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語
