濃姫(帰蝶)の意外な逸話紹介【父 斎藤道三に放った衝撃の一言とは?】

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戦国時代と戦国武将

斎藤道三(斎藤利政)の娘で、織田信長の正妻として知られる『濃姫(帰蝶)』。

 

濃姫が織田信長に嫁ぐと決まった後の、父 斎藤道三とのやりとりの中に、濃姫の性格が垣間見える、とあるエピソードがあります。

 

濃姫が、父の道三に言い放った強烈な一言とは、一体どのようなものだったのでしょうか?そして、その一言から分かる、当時の女性たちの覚悟や結婚観についても触れてみたいと思います。

 

※『濃姫』という名前は信長に嫁いで以降の通称ですが、この記事では煩雑さを避けるため、本記事では一般的に知られている『濃姫』の名称で統一します。

 

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濃姫と斎藤道三のやりとり

政略結婚によって結ばれることになった濃姫と織田信長。

言い換えるならば、斎藤家の刺客(スパイ)として、織田家に嫁いでいるような感じです。

この信長へ輿入れする際に、道三と濃姫の間で以下のようなやりとりがあったと伝わっています。

 

当時『うつけ』として有名だった織田信長。

そんな男に嫁ぐ濃姫に、道三は短刀を授け、こう言いました。

『もし、信長が真のうつけ者であったならば、この短刀でやつを刺せ!』

すると濃姫は、微笑を浮かべながらこう切り返します。

『(場合によっては)この短刀で父上を刺すことになるかもしれませぬ』

 

このエピソードからも伝わるように、濃姫は気が強くて芯のしっかりした女性だったのかもしれませんね。

 

道三の織田信長評

その後、道三は織田家との同盟の際に信長と面会し、信長を高く評価したと伝わっています。

この時の道三の言葉が残されています。

我が子たちは、あのうつけの門前に馬をつなぐことになるであろう・・・

 

どういう意味かと言うと、才気で劣る道三の子供たちは、信長の家来となってしまうであろう・・・という嘆きとともに、信長を評した言葉です。

結局、濃姫輿入れ前の道三の不安は当たらず、逆に信長を高く評価するに至っています。

 

今とは違う当時の結婚観

当時の結婚は、今よりもはるかに『家同士の結びつき』が重視されていました。

今の感覚だと、『好きになった異性と生涯のパートナーになる』とか『親を安心させたい』とか、なんなら『世間体のため』とか、一体誰のために結婚したんんだ?と言いたくなるような理由で籍を入れる方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、特に当時の武家は、そんな個人的な理由で結婚なんて出来ませんでした。

異性を好きになることはあっても、結婚は好きな異性とするという感覚はありませんでした。

現代では恋愛と結婚が連動していますが、当時の価値観では全くの別物なのです。

 

当時の価値観では『家を繁栄させること』が最も重要で、逆に言えば『家を滅ぼす』ことは最悪の結果なのです。

 

ただでさえ、乱世です。

戦が恒常的に起こる時代です。

命の危機と常に隣り合わせで、跡取りを失うことだってあり得る時代です。

そのような状況で、家を滅亡させないように必死に生きていたのが当時の人たちです。

 

濃姫の逸話からも分かる通り、当時の女性たちは相当な覚悟を持って嫁いでいました。

家を繁栄させるという大目的に加え、実家のスパイとしての役割も担っていました。

夫が不在なら、家の者たちを取りまとめ、自ら長刀を振るって戦うことだってありました。

 

時折『昔は恋愛結婚ではなかったから かわいそう』とか、当時の政略結婚に否定的な意見を耳にすることがありますが、本当にそうでしょうか?

そもそも現在の結婚観、恋愛観の方が幸せであるというのは、現代の価値観や常識が物差しになっているのではないでしょうか?

 

その時代にはその時代の価値観や常識があって、人はその範囲の中で行動しています。

現代だってそうです。

 

例えば、500年後の未来では、恋愛結婚によって家同士の結びつきが弱まり、離婚率が増え、人口減少を招いた21世紀の日本の結婚観が否定されている可能性だってあるかもしれません。

それこそ、500年後の未来人の価値観や常識の中で。

 

現代人が500年前の結婚観や恋愛観を『かわいそう』と感じること。

その感覚が、未来では非常識になっていることだってあり得るのです。

 

当時の女性たちを、現在の価値観や常識に当てはめて、ただただ時代に振り回されたヒロインのように考えることに、僕は非常に疑問を持っています。

それこそ、その時代を懸命に生き、自らの責務を全うしようとしていた先人たちに失礼ではないでしょうか。

 

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濃姫の一言まとめ

以上、濃姫が斎藤道三に放った一言でした。

 

結婚の際に父 道三に放った強烈な一言

『(場合によっては)この短刀で父上を刺すことになるかもしれませぬ』

 

戦国時代は現在よりも、死がずっと隣り合わせな時代です。特に武家に生まれた者たちは、今よりはるかに強い覚悟が必要だったのでしょう。

そこに男女の区別なかったのではないかと感じます。

 

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