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拓麻呂です。
明治、大正、昭和、平成・・・
日本人が、普段当たり前のように使っている元号(年号)。
この元号って、どんなルールで誰が決めているかご存知ですか?
この記事では、元号の決め方をサクッと簡単に解説したいと思います。
元号の決め方
元号法
元号は『元号法』という法律に則って制定されます。
『元号法』で決められていることは以下の通りです。
分かりやすく、噛み砕いて箇条書きにしてみます。
①良い意味を持つもの
②漢字2文字で表記できるもの
③書きやすい
④読みやすい
⑤過去に使用されたことがないもの
⑥人名・地名・商品名・企業名等で使用されていないもの
こんな感じです。
①の『良い意味を持つもの』とは、例えば(極端な例ですが)『害』とか『死』というような縁起の悪い字を使わないということです。
②の『漢字2文字で表記できるもの』は、正しく『平成』とか『明治』といったようなものですね。
ただし例外として、漢字4文字の元号が使用されていた時期もあります。(天平宝字とか神護景雲など、奈良時代に5つ使用されている)
③の『書きやすい』と、④の『読みやすい』は、国民の認知度が高い文字と言うか・・難しい漢字を使わないということです。
⑤の『過去に使用されたことがないもの』は、過去に230以上の元号がある中で、同じもの使わないということです。
元号と言うと『明治』『大正』『昭和』『平成』を思い浮かべますが、明治より前にもたくさんの元号が使用されています。
⑥の『人名・地名・商品名・企業名等で使用されていないもの』は、その言葉の通りです。
新しい元号は、以上の6つの基準で決められることになります。
誰が決めるのか?
新元号は、『候補名の考案』→『候補名の整理』→『原案の選定』→『新元号の決定』という手順を踏んで決定されます。
『候補名の考案』→『候補名の整理』→『原案の選定』→『新元号の決定』というと、なんか分かりにくいですが、ざっくり言うと・・
『内閣総理大臣が指名した有識者5人くらいが、いくつかの案を出し合う』→『その案を政府が検討し決定する』→『改元(元号が変わる)』
ということです。
また、明治以降は、天皇陛下の崩御に伴い改元することが定められていますが、明治より前(江戸時代以前)は、世間に不吉なことがある度に改元していました。
例えば、凶作になったり、疫病が蔓延したりとかです。
逆に、喜ばしいことがあった時も改元していました。
つまり、験担ぎ(げんかつぎ)のような意味合いで改元が行われていました。
なので、1年や2年で改元なんてことは当たり前でしたし、短いものは1年未満で改元なんてこともありました。
頭文字がM、T、S、Hや画数の多い漢字は避ける
昭和、平成を表記する時にSとかHって書きますよね。
昭和60年なら『S60』
平成15年なら『H15』とか。
最近はあまり使われませんが、明治はM、大正はTですね。
なので、紛らわしくなるのを避けるため頭文字がM、T、S、Hになる元号は避けるという決まりがあります。
そして、昨今はあまり画数の多い漢字は使用しないという決まりもあります。
昔の元号を見ると『徳』や『嘉』や『寛』という字が結構使われているのですが、この辺りは画数が多いので避ける可能性があります。
また過去の元号で、最も多く使われている字は『永』。
その次が『元』です。
明治の『治』昭和の『和』などもかなり使用されてきた字です。
『永』『元』『安』『長』『文』『延』『建』『弘』『応』
このあたりは、過去の使用例も多く、今後の元号でも使われる可能性の高い字ですね。
まとめ
以上、元号の決め方でした。
元号は、
- 良い意味を持つもの
- 漢字2文字で表記できるもの
- 書きやすい
- 読みやすい
- 過去に使用されたことがないもの
- 人名・地名・商品名・企業名等で使用されていないもの
という、ルールの中で有識者が発案し、政府が決定する、という流れになるのです。
平成に次ぐ元号は『令和』に決まりました。
そして、令和の出典が万葉集だと言う部分がとても素晴らしいなと感じました。
一番長く使用された元号は?一番最初の元号は?など、元号の雑学記事はコチラ
過去に日本で使用された全ての元号一覧はコチラ
では、今回はこの辺で!
ありがとうございました。