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拓麻呂です。
令和二年(2020年)のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』。
明智光秀が主人公の本作ですが、なにやら不思議な番組タイトルですよね。
これまでの大河ドラマって、主人公の名前がそのままタイトルになっていることがほとんどで、直感的に分かりやすいものばかりでした。
ところが今作のタイトルに『明智光秀』という名前が入っていません。
はたして『麒麟がくる』の『麒麟』とは何のことを言っているのか?
そして『麒麟』とは登場人物の誰かを指しているのか?
麒麟がくるの『麒麟』を徹底考察していきます。
『麒麟』は誰だ?
駒の発言と麒麟の意味
第一話の放送にて、登場人物の駒から『麒麟』に関する発言がありました。
そのセリフを以下の通り。
いつか戦が終わるって・・・
戦の無い世の中になる・・・。
そういう世を創れる人が、きっと出てくる。
その人が麒麟を連れてくるんだ。
麒麟というのは、穏やかな国にやってくる不思議な生き物だよって・・。
それを呼べる人が必ず現れる・・・。
麒麟がくる世の中を・・・。
だから、もう少しの辛抱だ・・・。
このセリフを受けて、光秀はこう答えました。
旅をしてよく分かりました。
どこにも麒麟はいない。
何かを変えなければ、誰かが・・・。
美濃にも京にも、麒麟は来ない。
このセリフから『麒麟』の意味が分かります。
『麒麟』とは・・・
平和な世の中を実現してくれる不思議な生き物。
つまり、戦国時代という争いの時代を終わらせる人物が『麒麟』であり、麒麟は間もなく現れる。
しかし、今はまだ麒麟はいない。
だからこそ、麒麟が来るために(戦国時代を終わらせるために)、誰かが時代を変えていかなければならない。
ということになります。
要約すると、『麒麟』とは『平和をもたらしてくれる人』、あるいは『争いを終わらせる人』であり、『麒麟がくる』というタイトルは『戦国時代を終わらせる人物がくる』と言い換えられるのです。
麒麟は家康?秀吉?
では、『麒麟』とは一体誰のことを指しているのでしょうか?
『麒麟』とは『戦国時代を終わらせる人物』。
これを史実のまま当てはめると、麒麟は『徳川家康』になります。
家康は、戦国時代の最終勝利者ですし、約260年に渡る太平の世(江戸時代)を創出すた人物。
まさしく『戦国時代を終わらせた人』です。
また、麒麟がくるでは、家康の配役(風間俊介さん)が決まっており、登場することは確実です。
しかし、ドラマのタイトルにもなっている『麒麟』が、今作では脇役であろう家康というのは、ちょっと想像しづらいです。
と言うか、仮に家康だったとしたら、かなりの勢いで興ざめです。
なので、家康ではないでしょう。
ただし、『光秀=天海説』を採用するとなると、家康と言う可能性もなくはないです。
天海とは、徳川家康に仕えた僧侶のことで、山崎の戦い後も光秀は生き残っており、天海和尚となって家康に仕えた、という説です。
↓この説の詳細はコチラをご覧ください。↓
この説を採用するならば、家康とともに平和な世を創り出しましたという展開に出来なくもないですが・・・。
ただ、個人的には天海説をあまり支持していないですし、実は光秀が生きていたという説でドラマが終わるのも、なんか感動しづらいというか・・・。
なので、個人的な希望も含め、麒麟が天海と家康というのは無しでお願いしたいです。
また、天下人という意味では『豊臣秀吉』も、麒麟の定義には当てはまりそうです。
今作における秀吉は、光秀のライバルという設定ですので、家康よりは有りかなと思いますが、それでも違和感があります。
ドラマの展開にもよりますが、ライバルが主人公を食ってしまっては元も子もないので、秀吉も無しでしょう。
ということで、史実で天下統一を成し遂げた徳川家康と豊臣秀吉ではない、と考えます。
麒麟とは誰か?
では、麒麟とは誰なのか?
個人的には、単純に主人公の明智光秀なのではないかと思っています。
ただ、そのまま『光秀=麒麟』というわけではないと思っています。
第1話の、
どこにも麒麟はいない。
何かを変えなければ、誰かが・・・。
美濃にも京にも、麒麟は来ない。
というセリフからも、光秀が麒麟の到来を望んだことは間違いないと思われます。
ここで注目したいのが『誰かが・・・』という部分です。
光秀は本能寺の変に至る人生の中で様々な『麒麟』に該当するであろう人物たちと出会っていきます。
最初は斎藤道三(斎藤利政)に仕えていますが、長良川の戦いから明智城の戦いを経て、光秀は浪人となります。
その後、越前の朝倉義景、室町幕府15代将軍 足利義昭、そして織田信長らに仕えていきます。
光秀は彼らに『麒麟』を投影し、乱世を終わらせようと邁進していきます。
しかし、朝倉義景も、足利義昭も、織田信長も、光秀の思い描く『麒麟』ではなかった。
ゆえに光秀は、自らが麒麟にならんと、歴史のひっくり返す大事件を起こす。
それがドラマの最大の見せ場になるであろう『本能寺の変』です。
第1話の放送で、駒が自分の過去に触れていました。
火災で命を落としそうになった幼い頃の駒を助けた『大きな手の人』。
この『大きな手の人』が駒に伝えたこと。
それが『麒麟』の存在でした。
自らが麒麟となることで、駒が望む『平和な世の中』を創出する。
再び駒を助けるため、光秀自らが『大きな手の人』になる。
これが『麒麟がくる』というタイトルに込められた意味なのではないでしょうか。
まとめ
以上、『麒麟がくる』の『麒麟』は誰なのか?でした。
今作は、光秀と駒が『麒麟』の到来を願い、それを実現させる物語になるのだと思っています。
その願いの為に、『伊呂波太夫』なるオリジナルキャラクターも存在しており、彼女もまた本能寺の変に関わる重要な役どころなのではないかと予想しています。
しかし、本能寺の変の後、史実の光秀が辿る運命を考えると、今作はかなり切なく胸に迫るラストになるのかもしれません。
そんな期待も込めながら、今後も視聴を続けていきたいと思います。
ドラマオリジナルキャラクター『菊丸』と『駒』のラストを予想した記事はコチラ。
各話の感想、ドラマがさらに面白くなる歴史雑学などのまとめはコチラです。
では、今回はこの辺で!
ありがとうございました。