日本神話の有名な女神様11選!名前一覧&簡単な解説付き

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日本神話

古事記に書かれた日本神話には、さまざまな女神様が登場します。

その中には、日本神話において重要な役割を担っている神様も多く、それぞれが個性豊かな活躍を見せています。

 

この記事では、そんな日本の女神さまの中から、特に重要な役割を担っている女神さま11柱(厳密には13柱)を独断と偏見で選出し、簡単な解説とともにご紹介していきます。

 

そして、今回ご紹介する女神さまは以下の通りです(五十音順)。

  1. 天照大御神(アマテラスオオミカミ
  2. 天宇受賣命(アメノウズメノミコト
  3. 伊耶那美命(イザナミノミコト
  4. 伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)
  5. 石長比売(イワナガヒメ
  6. 大気都比売神(オオゲツヒメノカミ
  7. 神産巣日神(カミムスヒノカミ)
  8. 櫛名田比売(クシナダヒメ
  9. 木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤヒメ
  10. 須勢理毘売(スセリビメ
  11. 多紀理毘売命(タキリビメ)

 

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天照大御神(アマテラスオオミカミ)

アマテラスをお祀りする伊勢の神宮内宮

アマテラスのプロフィール

【神名】
天照大御神天照大神大日孁貴神など

【神格】
太陽神、皇祖神、日本の総氏神

【家族構成】
父:イザナギ、母:イザナミ?、弟:ツクヨミスサノオ子:アメノオシホミミなど、孫:ニニギ

【お祀りしている主な神社】
伊勢の神宮内宮(三重県)、天岩戸神社(宮崎県)など

【略伝】
天上世界『高天原』を統治する日本の最高神。イザナギが黄泉国から戻り禊を行った時に成った三貴子(アマテラス、ツクヨミ、スサノオ)の一柱。太陽の女神とされ、アマテラスが岩屋に引き込もった際には、天上世界と地上世界が闇に包まれてしまいました。一般的には太陽神とされていますが、農耕神、機織神としての側面も持っています。

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天宇受賣命(アメノウズメノミコト)

アメノウズメ像

アメノウズメのプロフィール

【神名】
天宇受賣命天鈿女命など

【神格】
芸能の女神

【家族構成】
父:フトダマ、母:ヒリトメ、夫:サルタヒコ

【お祀りしている主な神社】
佐倍乃神社(宮城県)、志波姫神社(宮城県)、千代神社(滋賀県)など

【略伝】
『岩戸隠れ神話』において、引きこもってしまったアマテラスを岩屋から引っ張り出す際に、半裸になって踊りを披露した芸能の女神。この時に披露した踊りが、現在も神前で行われている神楽の原型とされています。また、『天孫降臨神話』でニニギと一緒に地上世界に降り立った五柱の神(五伴緒)の一柱でもあります。

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伊耶那美命(イザナミノミコト)

イザナギとイザナミ(左)

イザナミのプロフィール

【神名】
伊邪那美伊耶那美黄泉津大神など

【神格】
創造神万物を生み成す女神

【家族構成】
夫:イザナギ、子供:神生みで成ったたくさんの神様たち

【お祀りしている主な神社】
多賀大社(滋賀県)、花窟神社(三重県)などなど

【略伝】
日本神話初期に現れる神様たち『神世七代(かみよのななよ)』の最後にイザナギと共に成った女神。本州や四国、九州を始め、対馬や淡路島、佐渡島など現在の日本列島を生み出した重要な神様。しかし、火の神様を生んだ際に火傷を負い、それが元で亡くなった後は、死者の世界(黄泉国)の住人となってしまいました。後述の通り、イザナミの恨みのパワーは現代日本人にも大きな影響を与え続けています。

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伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)

イシコリドメが作った八咫鏡と同形とされる鏡

イシコリドメのプロフィール

【神名】
伊斯許理度売命石凝姥命石凝戸邊命など

【神格】
金属加工の神

【家族構成】
父?:アメノヌカド

【お祀りしている主な神社】
鏡作神社(奈良県)、中山神社(岡山県)など

【略伝】
『岩戸隠れ神話』において、アマテラスを岩屋から引っ張り出すための『鏡』を作った鋳物の老女神(金属加工の女神)。この鏡こそが、三種の神器のひとつ『八咫鏡(やたのかがみ)』であり、今も伊勢神宮内宮の奥深くにお祀りされています。

石長比売(イワナガヒメ)

イワナガヒメの象徴である岩のイメージ

イワナガヒメのプロフィール

【神名】
石長比売
磐長姫など

【神格】
不老長寿の女神

【家族構成】
父:オオヤマツミ、妹:コノハナノサクヤビメ

【お祀りしている主な神社】
雲見浅間神社(静岡県)、銀鏡神社(宮崎県)、貴船神社(京都府)など

【略伝】
妹のコノハナノサクヤビメと共にニニギへ嫁ぐ予定していたが、その容姿があまりに醜かったために追い返されてしまった可哀そうな女神。その神名が示す通り『岩のような不変性』を司っており、イワナガヒメを娶らなかったとこでニニギには寿命が設けられてしまい(本来神に寿命は無い)、その子孫である天皇にも寿命が与えられてしまったのです。

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大気都比売神(オオゲツヒメノカミ)

稲などの穀物の起源とされるオオゲツヒメ

オオゲツヒメのプロフィール

【神名】
大宜都比売大気都比売神大宜津比売神など

【神格】
食べ物の神、農業の神

【家族構成】
父:イザナギ、母:イザナミ、兄弟:神生みで生まれたたくさんの神々

【お祀りしている主な神社】
上一宮大粟神社(徳島県)、阿波井神社(徳島県)など

【略伝】
イザナギとイザナミによる国生み神生みで成った食物を司る女神様で、五穀と養蚕の起源とされています。食物の神様らしく、たくさんの食べ物をスサノオに提供しますが、尻の穴や口から食べ物を出したため、汚らわしいことを理由にスサノオに斬り殺されてしまいました。その遺体からは稲や粟、小豆や大豆など様々な食べ物が誕生したと言われています。

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オオゲツヒメとは?古事記で悲惨な最期を遂げた食べ物起源の女神様
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神産巣日神(カミムスヒノカミ)

カミムスヒのプロフィール

【神名】
神産巣日神神皇産霊尊神魂命など

【神格】
生成力の神

【家族構成】
子供:スクナビコナキサガイヒメウムギヒメなど

【お祀りしている主な神社】
安達太良神社(福島県)、八所神社(山形県)など

【略伝】
日本神話の冒頭でアメノミナカヌシ、タカミムスビに続き3番目に現れた『造化三神』の一柱。性別の無い神(独神)とされていますが、神話上の記述などから女神とする説もあります。因幡の白兎や国譲り神話で有名なオオクニヌシが亡くなった際、彼を生き返らせるために我が子を遣わしたりしていることから、創造、蘇生、復活を司る神と言われています。

櫛名田比売(クシナダヒメ)

クシナダヒメを守るためにヤマタノオロチと戦うスサノオ

クシナダヒメのプロフィール

【神名】
櫛名田比売、奇稲田姫
(クシイナダヒメ)、稲田媛(イナダヒメ)など

【神格】
豊穣の女神

【家族構成】
父:アシナヅチ、母:テナヅチ、姉:ヤマタノオロチに食べられた7名、夫:スサノオ

【お祀りしている主な神社】
八坂神社(京都府)、氷川神社(埼玉県)、八重垣神社(島根県)など

【略伝】
スサノオのヤマタノオロチ退治神話に登場するヒロイン。豊穣と子育てを司る女神様です。7人の姉たちが次々とヤマタノオロチに食べられてしまい、いよいよ最後に残ったクシナダヒメも危なくなったところに、たまたまスサノオが通りかかったことで、ヤマタノオロチ退治の神話へと発展していきます。ヤマタノオロチとの決戦の際、クシナダヒメはその身を櫛に変え、スサノオはその櫛を頭に刺しともに戦いました。

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クシナダヒメとは?出雲の美人女神の神話を家系図付きでわかりやすく解説
櫛名田比売(クシナダヒメ)は古事記にに登場する神様で、豊穣の女神として知られています。スサノオとヤマタノオロチの有名な神話のヒロインとして登場します。この記事ではクシナダヒメの登場する神話や家系図、神様としての神格などをお伝えしていきます。

 

木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤヒメ)

コノハナノサクヤビメの象徴である桜

コノハナノサクヤヒメのプロフィール

【神名】
木花之佐久夜毘売(
コノハナノサクヤヒメ/コノハナノサクヤビメ)、神阿多都比売(カムアタツヒメ)など

【神格】
山の女神、酒造の女神、安産の女神

【家族構成】
父:オオヤマツミ、姉:イワナガヒメ、夫:ニニギ、子供:海幸彦・山幸彦など

【お祀りしている主な神社】
富士山本宮浅間大社(静岡県)、木花神社(宮崎県)など

【略伝】
初代 神武天皇の曽祖父にあたる邇邇芸命(ニニギ)に嫁いだ美しい女神。神名の『木花』は桜を表しています。サクヤビメには『イワナガヒメ』という姉がおり、ニニギにはサクヤビメとイワナガヒメの2人が嫁ぐはずでした。しかし、イワナガヒメの容貌が醜かったためニニギはサクヤビメだけを娶りました。サクヤビメと結ばれたことで、ニニギの一族(皇室)は桜の花が咲くように華やかな繁栄を遂げました。しかし、イワナガヒメを娶らなかったことで、岩のように強固な生命力を失い、桜の花のように儚く散る運命を決定づけられてしまいました。これにより、歴代天皇には寿命が設けられてしまったのです。

コノハナノサクヤヒメの詳細記事はコチラ

古事記随一の美女コノハナノサクヤヒメの神話とは?浅間神社やかぐや姫との関係は?
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須勢理毘売命(スセリビメノミコト)

スセリビメのプロフィール

【神名】
須勢理毘売命須勢理毘売須世理毘売など

【神格】
勢いの女神

【家族構成】
父:スサノオ、夫:オオクニヌシ

【お祀りしている主な神社】
國魂神社(福島県)、総社宮(岡山県)など

【略伝】
オオクニヌシの正妻とされる女神。神名の『スセリ』は『進む』の意味を持ち、これは父神であるスサノオの『荒ぶ(すさぶ、凄まじい)』と同義とされています。つまり父スサノオ譲りの『凄まじい勢いで突き進む性格』であり、とても嫉妬深い女神としても知られています。スサノオがオオクニヌシに与えた試練を手助けし、晴れてオオクニヌシと結ばれることとなりました。

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スセリビメとはどんな神様?スサノオやオオクニヌシとの関係を家系図で解説
スセリビメはオオクニヌシの正妻として知られる神様です。この記事では、そんな「スセリビメ」の、プロフィールや家系図、登場する神話神様としての性質(神格)などをお伝えしていきます。ぜひ参考になさってください。

 

多紀理毘売命(タキリビメ)

海の女神『宗像三女神』

タキリビメのプロフィール

【神名】
多紀理毘売命田心姫奥津島比売命など

【神格】
海の女神

【家族構成】
父:スサノオ、母?:アマテラス、妹:イチキシマヒメタキツヒメ、夫?:オオクニヌシ、子供:アヂスキタカヒコネシタデルヒメ

【お祀りしている主な神社】
宗像大社沖津宮(福岡県)、厳島神社(広島県宮)、日光二荒山神社(栃木県)など

【略伝】
世界遺産 沖ノ島にある宗像大社沖津宮に鎮座する海の女神。いわゆる宗像三女神(タキリビメ、イチキシマヒメ、タキツヒメ)の一柱。航海などの海上安全の女神として多くの海人に信仰されてきました。妹のイチキシマヒメはとても美しい女神であり、七福神の紅一点『弁財天』と同一神とされています。

 

日本の女神11柱まとめ

以上、日本神話を代表する女神様を11柱ご紹介しました。

  1. 天照大御神(アマテラスオオミカミ)
  2. 天宇受賣命(アメノウズメノミコト)
  3. 伊耶那美命(イザナミノミコト)
  4. 伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)
  5. 石長比売(イワナガヒメ)
  6. 大気都比売神(オオゲツヒメノカミ)
  7. 神産巣日神(カミムスヒノカミ)
  8. 櫛名田比売(クシナダヒメ)
  9. 木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)
  10. 須勢理毘売命(スセリビメノミコト)
  11. 多紀理毘売命(タキリビメ)

 

この他にも、日本神話は魅力的な神様たちで溢れかえっています。ぜひ今まで以上に日本神話に触れて楽しんで頂ければと想います。

古事記・日本の神話
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