東北、関東、中部、北陸、関西、中国、四国、九州・・・日本は一定地域ごとに呼び名が存在します。
この各地域の呼び名ですが、もちろんそれぞれに由来があります。
ところで『中国地方』ってなんで『中国』なんでしょうか?
今回は鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県が属する『中国地方』の『中国』についてわかりやすく解説します。
中国地方の語源とは?
中華人民共和国ではない
『中国』と聞くとひとつの国が思い浮かびます。中華人民共和国です。一見すると中国地方の中国は、この中華人民共和国が何か関係しているのかな?と連想しますが、そうではありません。
中華人民共和国と、日本の中国地方は一切関係ありません。
五畿七道
昔の行政区画は五畿七道と呼ばれていました。行政区画と言うのは現在で言うところの、『関東』とか『九州』と言った一定地域のことだと思っていただけばOKです。
五畿とは現在の大阪府や奈良県あたりの京都周辺を指します。
昔の国名(現在の県名みたいなもの)で言うところの山城、大和、和泉、河内、摂津の5つの国が五畿、あるいは畿内(きない)と呼ばれまていました。
畿内近国
この京都周辺が『畿内』。畿内から近い地域を『畿内近国』と言います。
昔は京都に都があったので基本的に京都が中心です。ちょっとややこしいですが、京都の周辺が『近国(きんこく)』という事だけ覚えてくれれば大丈夫です。つまり都から近い国ということですね。
九州は遠い国
京都と中心として見た場合、九州は遠い場所にあります。なので京都周辺を『近国』と呼ぶことに対して、九州を『遠国(おんごく)』と呼びます。京都周辺が『近国』、九州が『遠国』。
なんとなく答えが見えてきましたね。
中間にある地域『中国地方』
ではいよいと中国地方の話です。京都から九州に向う時には中国地方を経由します。
つまり近国から遠国に向かう途中にある地域、中間にある地域が『中国地方』なのです。
近国~中国~遠国。これが『中国地方』の名称の由来と言われています。
出雲大社のある中国方
中国地方の島根県には出雲大社があり、大国主(おおくにぬし)という神様がお祀りされています。この大国主、日本の国造りに尽力した神様です。日本神話(主に古事記)には大国主の奮闘が描かれており非常に楽しい物語となっています。
どうやら古代の中国地方には、非常に大きな勢力が存在していたようです。
砂丘で有名な鳥取県。
桃太郎発祥の地、岡山県。
二つの世界遺産を有する広島県。
維新志士を多数輩出した山口県。
中国地方は実に魅力的は地域ですね。
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